見つけた 犬としあわせ

こころがどきどきするもの見つけたとき、それを作品にしたり、思わずなにかの形にして人に伝えたくなります。 見つけたとき感じたしあわせ感覚がひとしずくでも誰かに伝わったら、ダブルでハッピーです。

2007/01/14

石垣と竹富とウエールズのボタの谷



C・W・ニコルさんの講演を聞いた
英国でプロのレスラーであったニコル氏が日本に来たかった理由のひとつが空手を学びたかったことだ。レスリングも武道も好きで学ぶ身ながら、「戦争は憎みます」と明言する。
日本が隣の国々から好かれる国になるには、すばらしい国になることだ。安部首相は「美しい国」と言うが、美しい国はしあわせな国、子供たちがしあわせ、犬もクマも昆虫もしあわせ、森もしあわせな国のことだと言います。
昔、本にこう書いた。「日本は子供たちの天国」と。山里に入ると、川や滝壺で子供たちが遊んでいる光景に出くわした。そのしあわせな姿が目に焼き付いている。ところがどうだ、いまのこの国は。子供が捨てられる。自殺した両親の隣で発見されるまで生きていて、見ていた子供がいる。
私は海洋学者で魚や海の生き物が専門なんですが、昔、日本に来ると都会が苦手でよく山に出かけたものでした。日本の山はすばらしかった。そこで出会った人びとの生活、いろりや炉端での食事。ヤマメを棒にさして焼く。ケルト民族だから、もう今はないそういうケルトの文化に通じるものが懐かしかったのでしょう。500年前にウェールズではクマがいなくなった。日本のクマもどんどん里に出てきて、殺される。森や山ではブナなどが消えてドングリがならない、食べ物がないから出てくる。このままではいまに日本もヒグマやクマが死に絶えるでしょう。クマが好きです。そういうことで、森を守らなければと思って、森に関わることになった。
森には人間の手が入らなければならない。でないとただの藪だ。風の通り道を作り、日の光が入る空間を作らなければなりません。長野の黒姫に買いためた森、「アファンの森」とウェールズの名前を付けましたが、今は日比谷公園ほどの広さにまでなっています。印税が入ったら、コマーシャルに出してもらえたら、そのお金でまた買い足したいと思っている。
私たちの生きてる森の後ろにおおきな死んでる森がある。林野庁は予算の8%しか森の手入れに使わない。私たちの財団はほとんどを森に使う。政治家を動かしてなんとかしてください。
元々のウェールズの「アファン森林公園」は石炭のボタだらけの死んだような土地だった、そこに緑が蘇っていたのには感動した。
親に捨てられた子供たちを、再び生命力あふれる豊かな森になったアファンの森に返せばきっと「変わる」と信じて、このプロジェクトをやっている。ほんとに「変わった」よ!

▲上の写真は、一枚目が石垣島、二枚目は竹富島のものです。