見つけた 犬としあわせ

こころがどきどきするもの見つけたとき、それを作品にしたり、思わずなにかの形にして人に伝えたくなります。 見つけたとき感じたしあわせ感覚がひとしずくでも誰かに伝わったら、ダブルでハッピーです。

2007/11/30

パレスチナ国家樹立はいつなのか


◇アナポリスから中東和平は生まれない
メリーランド州アナポリスで米国主導の中東和平会議が開催された。デモクラシーナウのエイミー・グッドマンがイスラエルとパレスチナ間の衝突について世界的に著名な言語学者ノーム・チョムスキーに話を聞いた。チョムスキーは、パレスチナの地に対するイスラエルの占領・入植を米国が支援し続けていることが、和平への最大の障壁だと述べる。「パレスチナ人に対する犯罪はあまりにもショッキングなものであって、唯一感情的に妥当な反応は激しい怒りであり、強硬手段への呼びかけです。だが、それでは犠牲者を救うことにはならない。それどころか、犠牲者にさらなる危害をもたらしかねない。私たちが直接、そして決定的に関与しているこれらの恥ずべき行為を前にして平静さを保つのは困難かもしれない。だが、私たちの行いには結果が伴うのだという現実を直視して、私たちは現実世界の状況に対応して行動しなければならない。」

◇ワシントン:ブッシュ米大統領は中東和平会議から一夜明けた28日、CNNの単独取材で、パレスチナとイスラエルの和平交渉を個人的に「促進」する意向を示し、民主的なパレスチナ国家の樹立が中東に和平をもたらす最良の方法だと述べる一方、中東に米国のビジョンを強要することは不可能との見方を表明した。

◇イスラエル軍は29日未明、イスラム過激派ハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザの南部を空爆した。この攻撃でパレスチナ人男性4人が死亡した。地元紙の報道などによると25日から29日朝までに、イスラエル軍のガザ攻撃で20人が死亡。米アナポリスで開かれた中東和平会議の実効性を否定するハマスに対するイスラエルの軍事攻勢が強まっている。
(CNN 29 November 2007)

◇国連パレスチナ委員会(UN Committee on the Exercise of the Inalienable Rights of the Palestinian People)の開催に合わせ、国連貿易開発会議(UNCTAD)は8月30日、パレスチナ自治区の貧困が最悪レベルに達したとする報告書を発表。2006年に極貧人口が倍増して100万人以上となり、公務員の46%が十分な食料を手にできず、ガザ地区の53%の家庭で収入が半減したことが明らかになった。
報告書は、パレスチナの経済悪化の要因としてイスラエルによる人と物の流通制限を挙げた。EUにおけるパレスチナ代表Leila Shahid氏はイスラエルが550ヶ所の検問所を設けたことで西岸地区は孤立していると報告している。
イスラエルが西岸地区で建設中の760kmにおよぶ分離壁は孤立した貧民街を作ると非難が集まっており、エルサレムにおける反分離壁運動ではパレスチナ人の困窮が南アフリカのアパルトヘイト政策で困窮した黒人に匹敵すると指摘している。
報告書はさらにイスラエルがパレスチナ自治政府の代理で徴税した8億ドルの送金を拒否していることを非難。
パレスチナ国際連帯運動(ISM)の活動員が参加していることで、国連パレスチナ委員会を反イスラエル的とする報道もあるが、Paul Badji委員長は「パレスチナ人の人権を守ることは反イスラエルではない」と一蹴している。
EUではブッシュ政権による300億ドルの対イスラエル軍事支援は和平に利することはないとする意見、さらにイスラエルの行為がEUとの貿易協定の人権尊重条項に抵触するという意見がある。
(IPSインタープレスサーヴィスジャパン2007年8月31日)

写真は、昨年6月8日地中海のベイト・ラヒア海岸で週末を楽しんでいた一家をイスラエル軍のロケット弾が襲った現場。このイスラエル軍の攻撃でハマスが1年半続けた停戦を破棄することになった。生後6カ月、18カ月、3歳、7歳の子どもを含める一家7人が惨殺された。

2007/11/27

オサマはレンディションされた?


2005年2月14日付ニューヨーカー誌に「Outsourcing Torture」の記事が掲載された。ニューヨーカー誌といえば勇気あるスクープをいくつも書いてきたシーモア・ハーシュ記者の名が浮かび、政権に媚びない一目置かれる存在だ。「拷問を他国に請け負わせる」、それもシリアのようなアメリカが公然と敵として非難してきた拷問が日常的に行われている国に「外注に出す」というべらぼうなことをアメリカはやっている。
問題のある国に外注に出す際に、容疑者を積んだジェット機が途中ヨーロッパの国々を経由することもあってヨーロッパで問題になっている。最近全米で封切りになった映画「レンディション」は現実に起きてることからインスピレーションを得ている。映画で起きてるようなこと、突然家族が消えたときには、特に中東系やイスラム教徒は、こういうことも疑ってみなくてはならないところまできている。
ちなみに、ニューヨーカー誌の記事はここにあります。
http://www.newyorker.com/archive/2005/02/14/050214fa_fact6

◇CIAが現在行っているエクストラオーディナリー・レンディションという「拷問のアウトソーシング」について:
911のテロ以降、CIAはテロリストと疑わしき人物を逮捕状などの法的手続きなしに拘束し、秘密の自家用ジェット機で誘拐して、米国内、ヨーロッパ、アジア、アフリカに作られた秘密の刑務所をたらい回しにした後、拷問施設に送り込む。
拷問を請け負うのはシリア、エジプト、アフガニスタン、サウジアラビアなど、当局による容疑者の拷問が黙認されている国だ。
これはまったく違法で極秘の作戦なので、拉致誘拐された人物はある日突然「行方不明」になる。
表向きアメリカは拷問に関与してないことになっているので、CIAは請負先の当局者に質問事項リストだけを渡して容疑者を引き渡す。
どれほどの人間がレンディションされたかは不明だが、EUの調査によると2001年から2006年の5年間にCIAによる拉致誘拐によってヨーロッパで100人以上が行方不明になっているらしい。
ヨーロッパ各国は抗議していたが、アメリカは事実関係を認めていない。
ところが、カナダ、ドイツなどの国籍を持つイスラム教徒が拷問された後に無実とわかって釈放された。彼らがアメリカ政府を相手に集団訴訟を起そうとしている。
拷問や捕虜虐待の事実が暴かれた際、「アメリカが拷問したら敵と同じになってしまう。戦争の大義がなくなる」とマケイン上院議員が議会でブッシュ政権を批難した。ブッシュはしかたなく「アメリカは拷問をしない」と声明をする羽目になったが、外国で行われる「外注」の拷問は今も続いている。
チェイニー副大統領は拷問について「(対テロ戦争では)こちらもダークサイドに入る必要がある」と拷問の事実を暗に認めた。ライス国務長官は「CIAのミス」とだけ言って、無実の人間を拉致拷問した事実を認めた。
(「ベイエリア在住町山智浩アメリカ日記」から抜粋)

◇カーレド・エル・マスリ、モアザム・ベッグ、ビンヤン・モハマド、マハル・アラル——。彼らの名は、多くの人にとって聞き覚えのない名前かもしれない。彼らはテロ組織に何のつながりもないのに1997年以降、拉致された人々だ。映画「レンディション」同様、搭乗ゲートや飛行機の乗り換え途中で拘束されたり、街中から拉致されている。テロとの関連を疑われて拘束された人々は、尋問と拷問が果てしなく続く「秘密の世界」に消えていった。全員がCIAの保護下に移されたのだ。
調査ジャーナリストのスティーブン・グレイは著書「まぼろしの飛行機:CIA拷問計画の実話(Ghost Plane: The True Story of the CIA Torture Program )」の中で、「エクストラオーディナリー・レンディション(特別移送)」というCIAの拷問作戦や、この作戦を実行するジェット機について書いた。
以下は、本の宣伝でニューヨークを訪れたスティーブン・グレイに市民記者のクリストファー・ブラウンがインタヴューした投稿記事の抜粋だ。

→あなたが海外移送計画を知った経緯を教えてください。
SG:私は当時、英サンデー・タイムズ紙で働いていて、2001年9月11日の米同時多発テロの直後、ワシントンにいました。米議会の情報委員会委員長、後にCIA長官になるポーター・ゴスの事務所にいて、ゴス氏が初めて「移送」という言葉を使ったのです。オサマ・ビンラディンを捕まえるのにCIAが何をしてきたかを聞くなかで、彼は「ビンラディンは誘拐されたのではないか」と言いました。それは「移送と言うんだ。聞いたことないか?」とゴス氏に聞かれ、私が知らないと答えると、「一種の裁き」だと言われました。

→多くの米国人は、この「移送政策」というものがテロリストを捕まえるための新種の武器だと思っているようですが。実際にはもう何年も前から使われてきているんですよね。これについて教えてください。
SG:移送そのものは、基本的には裁判や司法手続きを必要とせずに容疑者をほかの国に送ることで、1880年代から実施されてきました。でも注目すべき点は、この移送は米国で裁きを受けさせるために米国以外の国から人を連れてくることでした。公開裁判、つまり裁判官と陪審員の前に連れてくるわけです。違法行為があったのは外国でも、移送そのものは米国では合法とされています。長い間これが実行されてきました。
でも私が本で書いたのは「特別移送」という作戦についてです。クリントン時代の1990年代、特に1995年ごろから、イスラム教テロリストの容疑者とされた人物を対象に組織的に行われるようになりました。その後ずっと続いています。クリントン時代に始まったわけですが、拡大されるようになったのは米同時多発テロ以降です。

→本にカナダ人のマハル・アラルのことがあります。米政府はアラルをシリアに送った。その前に米当局によって長いこと尋問も受けていた。アラルはシリアに送られると知って、拷問されることがわかっていたので米の要員に送らないでくれと頼んだそうですね。ブッシュ政権は拷問はないと繰り返す。でも実際にはシリア、エジプト、ウズベキスタンなどの国に送っているということで、拷問をアウトソーシングしているといえます。さらに、米国はイラクのアブグレイブ刑務所の例のように拷問を含む尋問に直接かかわっていた。これに関してどう思いますか。
SG:米国の基本的な問題は、拷問が法律で禁止されていて、誰も直接関与できない点でした。ほかの国に送る体制があれば、米国の要員には行えないような尋問ができることになります。ご存じのように、ブッシュ大統領は最初に移送問題に言及したとき、「拷問をするような国に人を送ったりはしない」と言いました。この発言は修正する必要がありました。弁護士が実際には米国が拷問を行っている点を指摘したからです。
「特別移送」は人を街中で捕まえて危険な状況におくというだけではありません。例えばアラルの場合ですがカナダに送還することもできた。実際彼はカナダに戻る途中でした。でも米政府は当局が「適切」と考える尋問を行う国に送ることを故意に選択したわけです。シリアはアラルなど欲しくはなかった。シリアは彼に何の関心もなかった。いくつもの質問事項のリストに、米国やカナダにもたらした脅威についてはあっても、シリアに関するものはなかった。これによってアラルの事件がアウトソーシングの明確な実例だというのがわかります。米当局は自国のためにほかの国に汚い仕事をさせているのです。

→海外移送の飛行機のパイロットに米連邦航空局の偽造IDとライセンスが発行されていたと本にありますが。
SG:偽造書類や偽名を使っているのを多くの政府当局者が知っていたにもかかわらず、パイロットが世界中を飛び回れたのには驚きです。連邦航空局が関与し、偽造免許証を発行する連邦事務所が関与し、サンノゼにある民間企業が関与していた。ボーイング社の大きな子会社でジェファーソン・データ・プラン社というのがあります。世界中で個人向けの飛行を請け負う民間企業です。この会社が移送を含む飛行をアレンジし、CIAと直に動いています。ニューヨーカー誌に興味深いインタヴューが掲載されていて、以前この会社で働いていた人物が「飛行機が拷問のアウトソーシングに使われていたことを会社側は知っていた」と言っています。多くの人が何が起きていたかを知っていて、正しいことなのか間違っていることなのかを判断するのは誰かほかの人の仕事だと全員が思っていたのです。

→CIAはアラルを間違えて捕まえたことを認めています。これについて話してください。
SG:CIAは疑わしい人物を捕まえて処理するわけですが。どうも無謀さがあったようです。たとえばドイツ人のカーレド・エル・マスリですが、CIAは彼を別人と勘違いして拘束しました。彼の証言によると、カーレド・エル・マスリは独房で5カ月間拘束されています。彼の存在は独房の中で忘れられてしまう、つまり真実を見つけ出すのに彼はそれほど重要な人物とは見なされていなかったのです。
同様に、アラルは信用度が薄い証拠を基に尋問を受けています。現時点でアラルは無罪になりました。カナダの公式な調査でテロとはまったく関係ない人物とされました。秘密の拘束や秘密の情報が存在してこの情報を弁護士が裁判所で検証する機会が存在しないために無実の人を拘束し虐待する体制ができるのがわかります。拘束を検証するような「安全弁」として働く仕組みがないのです。

→アラルはカナダ政府から補償と公式謝罪を受けましたね。
SG:補償金を受け取り、警察のトップが辞職、政府が謝罪しました。カナダ政府はアラルをシリアに送るという決定に何の役割も果たしていないと言うべきでした。間違った秘密情報を持ち、これを米国に提供していたとしても、拷問のために彼をシリアに移送しようと決めたのは米国です。
米国は拷問に反対で、拷問を禁止するありとあらゆる種類の法律があり、拷問を実行する人は訴追されると米政府は公然と言い続けます。でもびっくり仰天することに、アラルが米国内で訴えを起こす道はないのです。彼は米国で裁判を起こそうとしましたが、そうなれば国家の機密漏えいになりかねないという米当局の判断で実現しませんでした。つまり、これの犠牲者が法廷で最終的に正義の決着をつける道はないということです。
(オーマイニュースUSA2007年5月28日)

写真は、拷問のアウトソーシングの犠牲者のひとり、カナダ人のマハル・アラル氏

2007/11/24

ミュージシャンがプレスに


◇デイヴィッド・バーン、「ロックの執筆」に「一石(ロック)」を投ずる
これはハリウッドを無能にしている脚本家のストライキとはまったく関係がないとはいえ、音楽ライターになるため、自らの全盛時代の職務を一時的にサボっているミュージシャンの最近の流入に注目するのはおもしろい。適例:ワイアード誌の近日号の仕事で、先週レディオヘッドのトム・ヨークにインタヴューするため英国に行ったトーキングヘッズのデイヴィッド・バーン(レディオヘッドは彼らの名前をトーキングヘッズの「トゥルーストーリーズ」の曲からいただいたのだから、ことのほかこの着想には納得する)。他にも、ニルヴァーナのベーシスト、クリス・ノヴォセリック、彼はシアトルウィークリー誌に執筆を始めたところだ。彼はもっぱら政治と執筆活動に専念している。ニルヴァーナを前進させたヒット曲「Smells Like Teen Spirit」について詳細に語る一方で、ノヴォセリックの興味がいまも大いに政治の執筆であるのは明らかだ。ボクらがなんでああ考えたか?「世間一般の政治の考え方は3本脚のスツールみたいなものだ。ひとつが反動的な保守主義、もうひとつが反動的な進歩主義、そして3本目の無関心。この3本脚すべてが一点に集中した政府、経済構造の中にぴったりはまりこむ。」さしあたり、ブログRock Dailyでのわれわれの仕事を追い詰めているが、「Of Grunge and Government: この破綻したデモクラシーを直そうぜ!」を書いたノヴォセリックらしく思えない、ナショナルアフェア(国内事件)担当リポーターのほうが君にはうるさい存在だ。
(Rolling Stone 12 November 2007)

デイヴィッド・バーンのブログ、「davidbyrnejournal」はアートから政治までいろいろ多義にわたり、彼の感性はもちろんのこと、ものごとに対する考え方を微妙に知るのにベストです。おまけにニューヨークに住んだことのある人間には、移動するときの空気や臭いなどといった、より濃厚な読み方ができるはずです。
たとえば、こんな感じーー。
◇BAMにスフィアン・スティーヴンス(「アメリカ50州シリーズ」のアルバムで知られるアメリカのシンガー・ソングライター)を見に行った。前半は「The BQE」という新しい「映画組曲」。さまざまな楽器がややロマンティックな映画のサントラとフィリップ・グラスの映画(同時に3台のヴィデオが流れている)を呼びさました。でもそれはどうでもいいことだ。趣のあるセレブレーションはとても創意に富むもので、とっぴ(風変わり)で、ときに純粋に情のこもったものだった。
ライヴとスクリーンの両方で、クルマのホイールとコニーアイランドの乗物と夜の花火と往来で並列されたフラフープの算入は、まるっきり頭がおかしくて、みごとだった。
後半は膨張した管弦楽に編成されたいわばグレイテストヒット曲だった。本質的に、短いとはいえ、上出来だった彼の最新のツアーでやったショーに似ている。
◇04 November 2007 ロックアイランド
ロングアイランドまでバイクで行きたかったが、クイーンズボローの自転車レーンは閉鎖された(ハンディのある人たち用だと連中は言ったが、完ぺきにあいていた)。代わりにルーズベルトアイランドのトラムに乗って、見捨てられた精神病院まで運ばれた。周りには誰もいなかった。ルーズベルトアイランドの先端から眺める国連ビルはすばらしいし、岩の多い島は鵜(う)でいっぱいだった。ニューヨークシティのちょっと変わった光景。
◇03 November 2007 今日はニューヨークマラソンだった。
ボクたちはすてきなカフェ、ハンターズポイントでスナックを食べ、外のマラソン走者に手渡されていた紙コップとティッシュの山を清掃クルーらが拾い上げるのをじっと見た。ストリートはゲータレード(スポーツ飲料)とロゴの入った鮮やかな黄色で線が引かれた。まるでマラソン走者がおしっこをちびったように見えた。あがいている数人がびっこを引いて歩いていた、マラソンでどん尻の人を見る特権でも与えられているんだろうかと思った。まっ先にやってくる人より見るのはまれなことで一般に確認させるのはずっと難しい。その人は数日前に剃った坊主頭をマルチカラーで覆っていた男だったと思う、彼はストリートを苦労して進むときタバコを吸っていたかもしれない、そしてカーブに向かってわずかにかしいでいた。

写真は音楽ライターとブロガーとして忙しいデイヴィッド・バーンです。

2007/11/22

お天気も当局次第


◇気象コントロール競争で中国がリード

クローニング、建築、地質工学でエッジを追求するのに甘んじていない中国は、天気の操縦に関してもまた残りの世界にまさっている。

数年前にオーストラリア人ジャーナリスト、ジョン・タイラーはこう報じた:
北京に暮らすと主要なイベントの前夜にどうして雨が降るのか薄気味悪い。国内のビッグイベントや外国の政治家の訪中の際には、常に前日に雨が降って典型的な曇りがしばらく青空になる。
人工降雨の雲に種をまくことが、ひどい干ばつや都市部の水不足を和らげる助けになってきていると中国当局は言う。上海の当局は日中の気温を下げるための処置を考慮に入れており、電力需要を緩和する。
今度の夏のオリンピックがめぐってくるとき、北京気象緩和局は自然に生まれてくる雲を遮断して、スポーツの祭典に到達する前に雲を枯渇させる構えでいる。中国全土で3万2000人も気象緩和局に雇われている。中には農民もいて、人工降雨の雲に種をまく混合物を搭載した高射砲やロケット発射装置を処理するのに月給100ドルが支払われる。2010年には500億トンの人口雨を算出するまでになるとの評価がある。だが、先を争って人工降雨の雲に種をまくために、この結果が都市間で競争を起こしており、別の地域によって自分とこのものだと主張される水を得るとき辛辣をきわめるとテイラーは指摘した。

人工降雨の雲に種をまくことでの私のルポルタージュの中で、数人の気象緩和科学者が先駆けて行う中国の才能を称賛した。私の肚の底からの本能は決して一流でない中国の人権に集中することだったし、まあ言ってみれば「なるほど、村を氾濫させたり国が砂漠になっても、必要事項を書き入れるための事務処理もなければ支払うべき賠償もないとき、天気をめちゃめちゃにするのは簡単だ。」だがこれは過度の単純化だ。あるレベルでこれは未来像であり、中国はその展望を持っている。

米国の海洋大気局NOAAで人工降雨の雲に種をまく実験に数十年費やしたビル・ウッドリーは次のように言った:
「年間の資本金が1億ドルの中国と比べて、われわれにはわからないことがたくさんある。彼らは若い科学者とパイロットを訓練している。あそこの連中はまさに気が狂っている。あらゆる気象緩和活動の中枢だ。彼らは過度に追求している。どんなに多くても米国では政府の投資額がたぶん数十万ドルであるのに対して。わが国の大きさで投資されてる額は多くない。」

それはなんたることだ、どこかよそでムダに使われた多額の連邦のドルがあるのだから、政府は気象緩和の数百万ドルにホワイトハウスのソファーをがさ入れすべきだと私がおもしろく指摘したとき、ウッドリーはちょっと悔しかったみたいだ。ただ金を投入するわけにはいかない、強力な監視が必要であり、調査が一級だと誰かが念を押す必要がある、等々と彼は言った。

いま、知らぬ間に議会を過ぎていく幾つかの気象緩和調査法案に彼は言及した。ひとつはコロラド州選出の民主党議員マーク・ウダルから提出されており、もうひとつはテキサス選出の共和党議員ベイリー・ハッチンソンがプッシュした。気象緩和調査が適切なアイディアかどうか考えるなら、君の民主的な参加をどんどん進めることだ。
(WIREDNEWS SCIENCE By Brandon Keim 14 November 2007)

写真は中国の気象緩和局に雇われた職員の仕事ぶり。こんなもんで自然発生する雲とかをいじっていいはずがない。でもどこをとっても「中国」の光景

2007/11/20

呼ばれたらサンバが行く


久々にうちの長男サンバの登場です。
いつもの朝の公園で、他の飼い主さんにおねだりしているところをパチリ、でもサンバも目をパチリ!
彼はもっか1歳7カ月、そろそろ成犬でしょうか。
以前、オーストラリアで勉強してきた女性ドッグトレーナーに、サンバ(イエローラブラドール)とヴァーモス(ドイツボクサー)との相性で相談したことがありました。彼女も実際にこのコンビを飼っていて、「大丈夫!相性はいいはず」と太鼓判を押してくれました。
年長のサンバをまず一番にといっても、年下のヴァーモスも大いに遠慮せずかわいがること、でないと2匹の関係が成り立たなくなるとアドヴァイスを受けていたことも思い出し、とても適切なアドヴァイスだったのだなーと、いまさらながら感動しました。
うちの2匹はどうやら不思議な関係を築きつつあるようです。相対的にチャーミングな関係です。
ボクサーは基本的に甘えん坊だから、たとえからだがサンバより大きくなっても、あんがい弟のままでいるというのも、その通りのようです。
最後には「ラブラドールがカヴァーする」というのも、いまではわかってきています。
てことで、うちの2匹はオーライです。

写真はクリックすると拡大版で見ることができますよ。

2007/11/18

バングラディシュという名の鯉



◇ベネズエラのチャベス大統領は17日、リヤドで開幕した石油輸出国機構(OPEC)首脳会議で演説し、米国がイランを攻撃すれば、一時1バレル=100ドル目前に迫った原油先物相場が、200ドルまで上昇する可能性があると警告した。
大統領は原油相場に関し、100ドルの水準は「適正だ」と指摘。「米国が愚かにもイランを攻撃したり、ベネズエラを侵略したりすれば、100ドルはおろか200ドルに到達するかもしれない」と述べ、改めて米国批判を展開した。

◇ベネズエラのチャベス大統領は15日、仏テレビ局のインタビューに対し、原子力発電に向けた核開発を行っていると言明した。大統領はこれまでも核開発への意欲をたびたび表明、2005年10月には核開発の研究に取りかかったと発表していた。
大統領は「ブラジル、アルゼンチン同様、ベネズエラも平和利用目的の核エネルギー開発を始めた」と指摘。ベネズエラは世界第4位の石油輸出国だが、核開発の理由について、大統領は石油依存度を低下させるとともに、気候変動を緩和させるためと述べた。
また、大統領は「われわれはイランを支持する。イランが核爆弾を製造しているとは思わない」と強調し、核開発をめぐり孤立が深まるイランを擁護した。 
 
◇米国とロシアの国民の6割以上が核兵器の廃絶を支持していることが米メリーランド大学などが両国で行った世論調査で明らかになった。北朝鮮やイランの核開発で核拡散防止条約(NPT)体制の弱体化が指摘されて久しいが、米露の2大核保有国でも国民レベルでは大多数が核廃絶を求めていることが確認された。
9日発表の調査結果によると、検証体制が確立された場合、核兵器全廃への合意を支持するかとの質問に、米国で73%、ロシアで63%が支持すると回答した。また、自国政府の核廃絶努力の強化を望む人は、それぞれ79%と66%だった。
核兵器の臨戦態勢解除についても、検証体制の存在を条件に、米国の64%、ロシアの59%が支持を表明した。調査は9月に米国で1247人、ロシアで1601人の成人を対象に行われた。
(毎日新聞 2007年11月11日)

強烈なサイクロンがバングラディシュの南部と中部をものすごい勢いで突き進み、ずたずたにした後、少なくとも2000人が報告された死者の数だと当局は述べる。(BBCニュース)
バングラディシュというとジョージ・ハリソンが浮かぶ世代なんですけど。バングラディシュの救済コンサートというのは、ライブエイドとか、ミュージシャンがコンサートの収益金を世界の貧困やエイズなどの支援が必要なことにあてる活動が大々的に行われる発端だったようにも思います。
むかし、鯉を飼っていて、たまたま買った新入りが餌をまいても上がってこなくて水槽の底でじっと動かなかったのを見て、それに土色をしていたこともあり、イメージとしてそくバングラディシュ!が浮かび、そいつを「バングラディシュ」と呼ぶことにした。そしたら数日で死んでしまった。一度も餌を食べずに、たった一度だけ水槽の下から上にむかってスイっとやっただけで。なんだか心が痛んだ。だからこのサイクロンのニュースでもその鯉のことを思い出した。

写真は、BBCの記事より、サイクロン直後の結果とゾウが道路からバスをどけるのに役立てられる様子。

2007/11/15

ウディ・アレンのスクープ



これもアルマーニの「New Butt」の広告写真の一枚です。
でも、この写真に関しては、われらがニューヨークパンクロックの強者、イギー・ポップも負けていません。
どうよ、このすさまじいまでに鍛えられた肉体の美しさは!デイヴィッド・ベッカムかイギーか。わたしだったら、イギー・ポップに軍配を上げます。
昨日見た、ウッディ・アレンの新作映画「スクープ(邦題:タロットカード殺人事件)」の、突然変死したスクープをつかんだら死んでも離さないベテラン記者と毒殺された女性秘書とが乗り合わせたあの世行きの船、それを率いる死神もびっくり仰天!の殺気だったオーラがあると思うから。
映画「スクープ」はもうけものって感じのウッディ・アレンらしい作品でした。おもしろかった!なんか遺伝的に歯に縁のあるスカーレット・ヨハンソンも苦手な女優だったんですが、いい感じだったし。犯人の名門貴族の御曹司ヒュー・ジャックマンとスクープ記者をめざす大学生ヨハンソンとの会話をひとつ紹介します。
御曹司「君は何を探っているのかな?」
女子大生「あー、その美しい歯のエナメルかな。」

写真はイギー・ポップとデイヴィッド・ベッカム、クリックすると拡大版で見ることができます。特にイギー・ポップは、ぜひ拡大版でみてほしい!

アルマーニの「New Butt」


◇デイヴィッド・ベッカムがイングランドに戻ってくる。といっても移籍とかの話ではない。ベッカムはロサンゼルス・ギャラクシーを離れることはまったく考えていない。英紙「ザ・サン」によれば、負傷のためアメリカでのシーズンの大部分を棒に振ったベッカムは、調子を取り戻すためにイングランドでトレーニングを行うとのことだ。だからといってベッカムの古巣、マンチェスターUのサー・アレックス・ファーガソンのもとに戻るわけではない。アーセン・ベンゲル率いるアーセナルの練習に参加することが予定されている。
トッテナムやワトフォードもベッカムの受け入れ先として名乗りを上げているようだ。おまけに、ベッカムは11月21日にはイングランド代表としてユーロ(欧州選手権)2008予選のクロアチア戦にのぞみ、非常に困難な状況となった本大会出場をかけて争う。

◇13日付の英紙サン(電子版)は、イングランド代表MFベッカムが所属する米MLS・LAギャラクシーのオーナー、ティム・ライウィキ氏が、今季オフ中のベッカムのイングランドプレミアリーグへのレンタル移籍を否定したと報じた。米国1年目は負傷で不本意な結果に終わったベッカムだが、来年4月まで母国クラブへのレンタル移籍の希望を示唆している。
(サンケイスポーツ11月14日)

◇世界最古のサッカークラブが今年、創立150周年の節目を迎えた。イングランド北部のシェフィールドを本拠地とするシェフィールドFC。先月下旬に国際サッカー連盟(FIFA)のブラッター会長らが出席して記念式典を開いたほか、今月8日には昨季のイタリア・セリエAを制したインテル・ミラノ(ユースチーム)を招いて親善試合を行った。
シェフィールドFCの公式ホームページによると、創立は1857年。2人のクリケット愛好家が、自分の体力を冬のシーズンオフの間も維持するためにサッカーを導入しようと話し合ったのがきっかけだった。
ルールを明確に規定したことで興味を集め、1862年までに周辺地域に15のクラブが次々に立ち上がった。翌年に世界最古のサッカー協会であるFA(現イングランドサッカー協会)が設立されることになる。
さて、そんな歴史と伝統を誇るイングランドだが、欧州選手権予選最終戦のクロアチア戦(21日)に向け、暗雲が立ちこめている。すでに自力通過の可能性は消滅しているが、逆転突破には勝利が絶対条件。だが、FWルーニーが9日の練習中に足首を痛めて全治4週間と診断され、さらに、DFの要のファーディナンド、テリーがそれぞれ、累積警告、ひざの故障で欠場。自身の進退を含めて窮地に立たされているマクラーレン監督は元主将のベッカムを再招集した。

アルマーニのこの下着の広告料だけで46億円というベッカムだが、イングランドの誇りをかけて戦うのがベッカムの価値だろう。「アルマーニの新しいケツ」はもちろん魅惑的だけれども、あのシュート、あのコーナーキックがあればこその「ケツ」じゃーないか。
写真はジョルジオ・アルマーニの「New Butt」、 デイヴィッド・ベッカムが下着のモデルに!その写真の一枚です。うーん、悩ましいかも。タトゥーがいいよね。

2007/11/12

DJを誤って射殺した優秀な警官




◇殺害の後、イタリアのファンたちが大暴れ
イタリアセリエA所属クラブ、ラツィオ(ローマ)のサポーターに対する警官の発砲の結果として、イタリアのフットボールファンたちがスタジアムの内と外とで猛烈に反抗している。
26歳のガブリエル・サンドリは、トスカナの高速道路のサービスエリアでのライヴァル同士のファンのけんかを止めようとしていたとき、警察が「いたましい誤り」と呼ぶもので射殺された。(駐車中のクルマの中にいて銃弾を受けた被害者は高速道路に出ようとしていたとの報道あり)
アタランタ対ACミラン戦はファンと警官との衝突で中止になった。他の試合でも衝突があった。
その後、何百ものファンたちがローマで大暴れし、ミラノではそれ以上の抗議が起こった。
週末の事件からのダメージを制限しようと努めるため、警察署長、政治家、フットボール理事らが月曜に集まることになっている。
・放火されるバス
最悪の衝突は首都ローマであった。何百人もの準備をしたファンたちが警官の兵舎やイタリアオリンピック委員会本部を襲撃した。
日曜遅くのASローマ対カリャリ戦は用心のため延期されていたが、石を用いるファンたちと、それをなだめるクラブの選手らが、スタジオオリンピコの外に姿を現した。
建物外のファンらが警官とのもみ合い同様に窓を割って乗物を燃やしたとき、オリンピック本部の警備員らはバリケードでさえぎった。
暴徒らはローマ市を経てティレニア海に注ぐテヴェレ川にかかる橋の片側を遮断して、このエリアから離れるようマイカー運転者に命じた。
バスが放火されて警官を含む数人が負傷した。
RAI放送のオフィス近くのミラノ市内でも、ファンらが警察署に石を投げつけ、2人のジャーナリストをたたきのめすような怒りのシーンがあった。
アタランタ対ACミラン戦が行われていたベルガモでは、試合より先に警官とファンが衝突した。
ファンらが柵を突破してピッチに乱入しようとしたキックオフ後10分に、試合は断念された。
シエナではサポーターらが警官に向かって「殺人者」と叫んだ。
イタリア南部のマイナーリーグの試合でも衝突があった。
緊張が残った雰囲気ではあったが、選手たちが黒いアームバンドを腕に巻いて一部リーグの7試合が10分遅れで始まった。
イタリアのロマノ・プロディ首相は発砲について最大限の調査を求めて、衝突は「とても心配している」と言った。
・いたましい誤り
ローマ出身の26歳のディスクジョッキー、サンドリ氏はインテルミラノ戦を観戦しにいく途中のラツィオ・ファンだった。
伝えられるところでは、ラツィオ・ファンらとパルマ戦を観戦しに行く途中のユベントスのサポーターらがアレッゾ近くのサービスエリアで衝突した。
サンドリ氏は、どうも高速道路のレストラン外のクルマのなかにいる間に撃たれたものらしい。
彼は警官の威嚇発射で殺されたかもしれないと警察は説明した。
発砲の厳密な詳細はあいまいで、調査中だ。
「いたましい誤りだった」とアレッゾ警察署長Vincenzo Giacobbeは言った。
イタリアの通信社Ansaによれば、「わが警察官は、ファンだと身元が確認されていなかった2つのグループ間のけんか騒ぎを妨げようと介入していた」と警察署長は述べた。
インテル対ラツィオ戦は延期された。
4月にイタリア政府はフットボールのフーリガンを撲滅するのを目指した法案を提出した。
2月シシリアでの試合で起きた暴動で警官が殺された後、その立法化が起こった。
反乱暴の新たな立法措置にもかかわらず、日曜日の怒りの爆発は、衝突が少しも表面化しなかったことがないのを示すと、ローマにいるBBCのフランシス・ケネディは報じる。
(BBC12 November 2007)

◇ひとりの男性がサポーター同士の衝突の最中に警察官によって射殺された後、何百というフットボールファンが昨日イタリーで暴動を起こし、石と棍棒とで警察の兵舎を襲った。
クルマに火をつけて警官の兵舎の窓を割るローマの200人ほどのファンの一団を含め、国のあちこちで抗議の波及的連鎖が誘発された、そして国内の試合から乱暴を撲滅するサッカー世界チャンプの手腕について疑問が高まる。
警察が偶発的だったと述べた発砲は高速道路のサービスエリアで生じた。報じられるところでは喧嘩を終わらせるのに威嚇射撃を2発撃った名指しされてない警官(有能な警察官とだけ告げられる)は、クルマの中で座っていた25歳のラツィオ・ファン、ガブリエル・サンドリを撃ち殺した。
インテルミラノ対ラツィオの試合が延期されると、試合のためにミラノに来ていた何百人ものラツィオ・ファンは抗議して警察署に投石した、おまけにファンらは抗議したとき警察に悪口を浴びせた。「やつらはボクの弟を殺した」とクリスティアーノ・サンドリは警察署で記者に対して大声をあげた。
イタリアのフットボールの評判を汚してきた乱暴の歴史で、この衝突の連鎖的波及が最新のエピソードに相当した。新しい(入場者を一人ずつ通してその数を自動的に記録する)回転式改札口ともっと訓練を受けた世話役を迫るスタジアムの安全確保に関するきびしい立法措置でこつこつと努めようと当局は求めてきている。対ナポリ戦で、「Naples:イタリアの下水溝」と書かれた横断幕を掲げた後、インテルミラノ・ファンは一試合の追放をもって罰せられてもいた。
だが、昨シーズン以降スタジアム周辺で暴力によって生じた危害が80%にまで減少された一方で競技場に到着するため国を横断していたファン同士の抗争は続いてきている。昨日関係したラツィオのファンはインテルミラノと試合する彼らのチームを見るため移動していた、一方のユベントス・ファンはパルマと試合するユベントスを観戦するためナポリから旅行中だった。その対決が事前に準備されていたものかどうかは、あいまいのままだった。
9月にローマの警察は、なたやナイフやチェーンを持ち歩いて対アタランタ戦のためクルマで北に向かう準備を整えていた66人のラツィオ・ファンを拘束した。同じく9月にジェノバダービーの1時間前にサンプドリアとジェノバのファン同士が争った。
すべてのカラーユニフォームのファンによる発砲に対するリアクションはまた、互いに向けられるばかりか警察にも向けられる、多くの「ウルトラ」サポーターによる腹黒い敵意を反映する。このできごとは、競技場の外で警察のクルマが子どもをひいたとのウワサが広まった2004年のローマ対ラツィオのダービーを思い起こさせる。ウワサはウソだとの警察のメッセージが繰り返し読まれたにもかかわらず、ファンたちがピッチ上を行進して試合を放棄するのを選手らに納得させた。
昨日撃たれたラツィオ・ファンは報じられるところではDJで服の店のオーナーだった。スポーツ使節のGiovanna Melandriは次のように話した。「若いファンの死は計り知れない悲劇だ。」
・ことの真相
イタリーはフットボールのワールドカップ優勝国ではあっても、乱暴での実績では遺憾なところが多い。1月にアマチュアクラブSammartinese 出身の審判員が選手とファンとの争いに巻き込まれて殺された。ひと月後、カタニアとパレルモとのシシリア・ダービーで爆発性の仕掛け(別のニュースでは爆竹とある)をくらって警官が殺された後、イタリアフットボール連盟はすべての試合を中止した。カタニアは今シーズンの残りの試合を非公開で行うよう命じられた。2006年のUEFA(欧州サッカー連盟)カップ(毎年9月から翌年の5月まで開いている欧州のクラブによる国際大会)でミドルズブローのファン3人が刺されて他にも10人が怪我した、おまけに4月にはマンチェスターUのファン十数人が負傷し、ウルトラファンのせいで11人が刺し傷をこうむり、他に騎銃兵に警棒で襲いかかられて負傷した。4人が警官に対する法的訴訟を続行している。暴力と人種差別のスローガンの繰り返しが最近の試合の価値を傷つけてきている。5人のルーマニア人が負傷した後のラツィオとダイナモブカレストとの試合は著しい。
(ガーディアン紙 12 November 2007)

◇ロナルド2得点でマンチェスターUがトップに
サッカーのイングランドプレミアリーグは11日、各地で試合が行われた。マンチェスターユナイテッド(U)はロナルドの2ゴールでブラックバーンに2ー0で快勝、勝ち点で並んでいたアーセナルを追い抜いて暫定ながら単独首位に立った。アーセナルは12日に試合がある。 
(AFP=時事通信11月12日)

写真は、誤って射殺されたフットボールファンのイタリア人DJと、めきめきすごいシュートを決めている、ブラックバーンとの試合で2得点目を決めて喜ぶマンチェスターUのロナルド君。彼の動きはユニークです。最初の頃は思わず笑って見てましたが成長するもんです。

2007/11/09

気が進まないオーロラ計画



米軍がアラスカでもっか力を入れているプログラムのことでは、電磁波の危険に敏感な人たちばかりか、アメリカがまたとんでもない兵器をたくらんでいるのでは?と危惧するヒソヒソ話が聞こえてきていた。ところが単に成層圏の上部、地上約60〜400キロにあるIonospere(アイアノスフィア:電離層)のボイラーに過ぎないとの説明がこのたびプログラムの責任者からあった。はたしてそうなのか?あるいはやはりその他の世界にとって迷惑な物騒な企みなのか?渦中のHAARP(高周波活性オーロラ調査プログラム)についてちょっと。

◇アラスカの大地に碁盤の目のように整然と並んだアンテナは、電離層を沸騰させる超スーパーな兵器ではないかと推測される。あるいは天気をコントロールする装置。あるいは巨大なマインドコントロール施設。あるいは宇宙空間核対抗手段。あるいは政府助成金プロジェクトのまったくすごいやつ。
あるいは、HAARPは想像よりはるかに平凡なプロジェクトかもしれない。「IEEE Spectrum」誌がこのプログラムのマネージャーらと話をする、彼らは「電離層を厳密に調べるため電波を引き起こすことがHAARPの主な仕事」だと話す。
以下は「IEEE Spectrum」誌の記事「米軍、バンアレン帯で実験」から引用ーー

◇HAARPの主要装置のひとつは「電離層研究装置」と呼ばれる高周波帯を用いたメガワット級の送信機で、3月に最大出力に達したところだ。
この装置は電離層に高周波を照射し、電離層のある特定のせまい範囲を活性化、すなわち加熱する。そして地上では、低周波受信機、磁力計、UHFを用いた分析用レーダー、光学および赤外分光計、カメラなどさまざまな機器を使ってこのような信号に対する電離層の反応を調べる。
HAARPプログラムの責任者、米空軍研究所のポール・コーセイはこう話す。「われわれの研究の多くは自然のプロセスを管理された条件下で模倣するものだ」
だが、HAARP施設で進行中のプロジェクトはこれだけではない。
米空軍は「DSX:立証と科学実験」で衛星の打ち上げも計画している。環境調査衛星が中軌道でさらされる強力な放射線を調査するのがこの衛星の主要目的だ。
衛星には地球の周辺にある磁気圏の超長波VLF電波の伝導をモニターするための機器も積み込まれる。自然に存在するVLFとHAARPのも含み人工的に照射されるVLFが人工衛星の電子回路を破壊するほど強力な宇宙放射線(killer electrons)を削減できるかどうかを調べる。

このようにHAARPの研究には少なくともひとつはよくわかっていない内容が含まれる。ということは、ほかにもよくわかっていないことが含まれる可能性があるということだろう。
(DANGERROOM 26 October 2007)

電磁波だ、電離層だ、と活性化(ボイラーで過熱する!)なんかさせていいはずはない。このオーロラ、やけに美しいから余計にやばい気がする。

2007/11/05

イスラエルはレバノンに賠償を


昨年7月から8月にかけて4週間ものあいだ、アメリカの最新鋭だったり在庫処分だったりの爆弾をどっさり積んだイスラエル軍によって徹底的に地上と空から爆撃されたレバノンはどうなっているんだろう?
レバノン政府の「どこにどれくらい爆撃されたか」を示す地図を見ると、爆撃はレバノン全土におよんでいるんだけれど、特にレバノン南部への爆撃回数とその規模のデカさには唖然とさせられる。ここまでどうしてできるんだろう?
アムネスティインターナショナルはその爆撃の激しさ、徹底ぶりを、こう説明している。
「イスラエル軍による4週間以上の地上と空からの爆撃の間中、その国のインフラは破滅的規模で破壊をこうむった。」
「イスラエル軍は粉々になるまで建物を猛撃した、そして住人たちが砲撃から逃げ出したとき、全近隣を瓦礫に至らせて村々をゴーストタウンにした。幹線道路、橋、ガソリンスタンドは粉々に吹き飛んだ。」
「全家族が、家屋に対しての空爆か、村々への空襲を逃れる間にその乗物に対しての空爆で殺された。」
「2006年7月12日から8月14日の間にイスラエル空軍はレバノンの約7000の標的に7000以上の空爆を加えた。その間に海軍は追加の2500の砲撃を行った。」
そして国連によると、レバノンはいまもなお、石油の除去、廃物処理、復旧の監視に従事させられており、いまの国連総会の会期にバン・キムン国連事務総長は、「レバノン政府に対する機敏で適切な賠償に責任を負うことに向けた必要不可欠な行動をとるように」とイスラエル政府に迫った。
財政援助と技術援助については、クウェート、ノルウェー、キプロス、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、イタリー、モナコ、スペイン、スウェーデン、スイス、日本、米国を含む十数カ国が行ってきている。なのに、国家犯罪とも思えるほどの不釣り合いな軍事力を行使したイスラエルが、今日に至ってもまったく、補償や賠償はむろんのこと回復に向けた援助をいっさいしてないのだ。
国連は憤慨している。地球の大気中に「劣化ウランガス」を大量にばらまかれたと知った、イスラエルとアメリカの当局を除く全地球人もまた憤慨している。

これについての詳しい記事は、本日配信したメールマガジン「NewsFanzine No.176」でお読みください。以下にあります。
http://www.fair-port.com/tama/NewsFanzineFrame-1.html

写真は、2006年7月27日にイスラエルがJiyyeh発電所を爆撃した結果として、石油によってひどく汚されたJbeil近くの休暇を過ごすビーチ

2007/11/04

政治は人殺しをする


いつも地球を駆けづりまわっている反体制の人、ローリングストーン誌「ニューミュージックチューズデー」が尊敬するマヌ・チャオが9月発売のニューアルバム「La Radiolina」からシングル第2弾を出してふたたび登場。シングル「Politik Kills 」には近づく予備選をじっくり考えるときチャオが君たちアメリカ人に聴いてほしいパワフルなメッセージがはいる。このメッセージをよりすばやく広める助けとなるように彼はこの場でこの新しいシングルを無料でダウンロードさせている。近い将来には彼のもっと多くの曲のダウンロードが入手できるようにもなる。11月20日に過去の目録数曲の公開が i-Tune に到着する予定だし、来年1月末には2001年のProxima Estacion、ボーナスのヴィデオクリック付 Esperanza を含めるタイトルをCDで再版することになっている。
(RollingStone 02 November 2007)

Politik Kills は下記のサイトから無料で聴けます。
http://www.rollingstone.com/rockdaily

政治は人殺しをする
政治は暴力、軍隊、危機、デマ宣伝、ウソ、そして犠牲を必要とする
政治はドラッグを濫用し、爆弾を濫用する
政治は人殺しをする、政治は人殺しをする
(、、、とマヌ・チャオは歌っている)

写真はニューアルバムのジャケット(US版)

2007/11/03

アパルトヘイトと言った勇気ある人


第64回ベネチア国際映画祭で国際批評家連盟賞を受賞したジョナサン・デミ監督のジミー・カーター元米大統領についてのドキュメンタリー「Man From Plains」がいま米国の限られた都市で上映されている。まもなく全米の劇場で公開される見込みだ。
ジョナサン・デミは「サムシングワイルド」でぶっとんだ映画監督。以降、見逃さないようにしているつもりなんだが、ハイチの音楽ものとか、ドキュメンタリーフィルムは日本ではなかなか見ることができない。

◇「Man From Plains」では親近感を与える意外なジミー・カーター大統領と出会う。カーター氏の最近の著書、議論を呼ぶ「Palestine Peace Not Apartheid:アパルトヘイトでなくパレスチナの平和」出版の宣伝のための全米ツアーの行路を追うことで、「羊たちの沈黙」アカデミー受賞監督ジョナサン・デミはカーターという複雑な人物像を明らかにする。元気な老年の人の決断力と感情の激発とを持ち合わせるカーターは彼のメッセージを理解させるため国の全域に十字を記す。まさにそのメッセージが彼の信用と判断力に異議を唱えるメディアの猛襲を巻き起こす。「Man From Plains」はジミー・カーターの個人的な側面と公的の両方を探検する。衰えていないエネルギーと希望、彼の終生の深遠なる精神版の和解と平和に加えて、彼の強烈な正義感が彼に追求することを強いる。
なお「Man From Plains」の「 Plains」とはジミー・カーターの出身地のこと。
  
◇ジョナサン・デミには、2003年の作品に「The Agronomist(農学者)」というハイチ人ラジオジャーナリストで人権活動家のジャン・ドミニクについてのドキュメンタリーがあり、ゴッサムアワードで最優秀ドキュメンタリー賞を受賞している。ジャン・ドミニクは農学者でジャーナリストで人権活動家、大統領の特別顧問を務めたこともある。政治不安と経済の混乱が続くハイチで、事実を伝えるラジオ番組「レディオハイチ」を始めて反対勢力に何度もつぶされる。2回のクーデターでアメリカに亡命。やられてもやられても信念を貫き通して人々にエネルギーを伝える人だったが、結局は暗殺された。

◇カーター元大統領は、イラン核開発疑惑に対する米軍のイラン爆撃を臭わせる副大統領を先頭とするブッシュ政権の発言に対して、「爆撃は絶対に避け、平和的解決の道を探るべき」と断固発言している。
カーター氏は退任後も精力的に平和活動を続け、2002年にはその業績に対してノーベル平和賞が与えられた。彼が昨年出版した本、「Palestine Peace Not Apartheid」は大反響を呼んだ。
本は、イスラエルが パレスチナ自治区内にイスラエル入植者を守るための高い分離壁を迷路のように作ってパレスチナ人を分断隔離したアパルトヘイト政策の非人道性を指摘している。一部の知識人からは非難ごうごうだったものの、「真実を語ってくれた勇気に感謝」という読者の声も大きく、ベストセラーになった。
「Man From Plains」は、その宣伝のための全米ツアーを巡るカーター氏を追っている。監督のジョナサン・デミは、長いことカーター氏を尊敬していたそうだ。
映画で明らかになるカーター氏の衰えを見せないエネルギーには驚くばかりだ。本のツアーの合間に、ニューオーリンズでハリケーンカタリーナの被害者のための家を建て、カーターセンターの業務をこなし、執筆する、という過密スケジュールを彼は淡々とこなす。

◇ジョナサン・デミが ジョージ・ブッシュ大統領に苦言を呈す
「Man From Plains」がベネチア映画祭のワールド・プレミア上映で好評だったジョナサン・デミ監督はマスコミの取材に対し、「ブッシュ大統領は、戦争といかに敵を壊滅させるかに取りつかれている。それに比べてジミー・カーターは、大統領在任中もそれ以降も、平和のことで頭がいっぱいだ」と話した。
ジョナサン・デミは、昨年秋のパレスチナの人々の抱える問題を取り上げた著書の全米ツアーに同行し、その様子をアル・ゴアの「不都合な真実」の製作会社Participant Productionsと共同で映画にした。作品は複雑な中東の政治問題にも触れている。
「ジミー・カーターは私のような皮肉屋に平和への眺望を信じる可能性を与えてくれる」とデミは語る。

写真は監督のジョナサン・デミ(左)とジミー・カーター元米大統領、後ろにあるのは映画のポスターだ。

2007/11/02

セレブはチャベスがお好き


◇ナオミ・キャンベルがチャベスと知りあいに
The Guardian 01 November 2007
カラカスの大統領宮殿での面会の間中ずっとナオミ・キャンベルがウゴ・チャベスとおしゃべりする
あるカラカスの新聞はこう言った、彼女は「名声のあるファッションハウス、フェンディの革命的でみごとなできの白いドレスを着ていた。」彼はダブダブな赤いシャツを着ていた。
だが、ちぐはぐなその服は、ラテンアメリカを堂々と進むピンク旋風の指導者がファッションショーの舞台で神のごとく崇拝されるスーパーモデルを大げさに抱きしめるのを止めなかった。
11月1日木曜遅くのベネズエラ・ボリーヴァル共和国大統領と英国のスーパーモデル、ナオミ・キャンベルとの面会はウゴ・チャベスが言い寄られるセレブ・エリートの新記録だ。
これまでにカラカスのミラフローレス宮殿を訪れた人の中にはショーン・ペンやダニー・グローヴァーといった予想できるセレブ活動家が含まれる。(強硬な反米路線をおしすすめる大統領には、今年9月に俳優のケヴィン・スペイシーも面会するなど、多くの著名人がベネズエラを訪問している。)だが、ナオミ・キャンベルの出現は進行中の革命にまったく魅力に満ちた雰囲気をもたらした。
空港でかんしゃくを起こし家政婦に携帯電話を投げつけてむこうみずな暴行と有罪を認めた後に、ニューヨーク公衆衛生局の床掃除をしたことのあるキャンベルは、先週ブラジルに向かった小旅行の間中ずっとチャベスと同盟した。
サンパウロの地元のビジネスリーダーたちの前に姿を現して、伝えられるところによれば彼女は「ブッシュが憎い」と言ったとか。すぐその後に、ヴェネズエラへの招待が確保された。
しかしながら、もしチャベス氏が左翼の煽動者を期待していたなら、大統領宮殿に到着した際のモデルの記者へのコメントによって落胆させられたはずだ。ベネズエラに来たのはこれが初めてではないとバラす前に、「政治的な理由でここにいるのではありません」と彼女は述べた。2度目の訪問なのが明らかになった。「あなたには巨大な国があるのね」、満足してノドをならすように彼女は話した。「すごい滝があって、とても美しい国」
その日早くにキャンベルはカラカスの子どもの病院を訪れた。「これが私がここにいる理由よ」と彼女は断言した、「この子たちに会うため、というのも私はこの子供たちの特使のひとりなの。」
キャンベルとチャベス氏は共通に燃えるような衣服を身につけることに十分な関心がある。チャベス氏の親友、キューバの指導者フィデル・カストロが設立したチャリティ、キューバの子供のための基金に彼女は賛成する立場にある。

◇家政婦に携帯電話を投げつけたとして今年1月、裁判所に5日間の社会奉仕活動などを命じる判決を言い渡された英国生まれのスーパーモデル、ナオミ・キャンベル(36歳)が3月19日、判決に従い、ニューヨーク市内で清掃活動を始めた。AP通信が伝えた。
ナオミは同日朝、マンハッタンの清掃関連施設に、黒の服装に黒の帽子をかぶり、黒のサングラスを掛けて現れ、施設内で清掃作業に当たった。作業は1時間の休憩をはさんで午後4時までで、15分の休憩が2度与えられる。
(AP通信3月20日)
◇昨年の夏にはボーイ・ジョージが同じくニューヨークで有罪判決を受けて、5日間の「道路清掃の刑」に処せられている。