見つけた 犬としあわせ

こころがどきどきするもの見つけたとき、それを作品にしたり、思わずなにかの形にして人に伝えたくなります。 見つけたとき感じたしあわせ感覚がひとしずくでも誰かに伝わったら、ダブルでハッピーです。

2008/03/28

ホワイトノイズ



これは写真家タリン・サイモンの写真集「An American Index of the Hidden and Unfamiliar 」(アメリカのよく知られていない秘密の目録)にある写真です。

ビンの写真:このビンの中には生きたヒト免疫不全ウイルス(HIVエイズウイルス)が入っています。マサチューセッツ州ボストンにあるハーバード大学医学部で抗体によりHIVを無害化する研究に使われているものです。

光る物体の写真:この光る物体はステンレス製の核廃棄物カプセルで、放射性物質が入っています。カプセルは水の入ったプールに沈められており、取り囲む水が放出される放射能を遮断するシールドの役割を果たしているとのこと。
約2000個のカプセルが保管されているワシントン州南東部にあるハンフォード核施設は、米国で最も汚染度の高い廃棄物処理場のひとつと考えられています。
タリン・サイモン:「放射線はこれまで撮影したことない光源だった、そして撮影する際に参考にできる資料がなく、できると信じてやるしかなかった。」
「米国の形によく似た配置のセクションを見つけ、そこで撮影した。これは大きな発見だった。」
この青い光は、チェフレンコフ放射と呼ばれる現象によって発光している。

タリン・サイモン:「私はこの写真集にあるすべての写真で、ホワイトノイズのような印象を心がけた。ここがどこかわからなくなるようでいて、一定の節度があるような。この世の終わりのような雰囲気がありながらも、どこかに希望が感じられる作品になったと思う。」

写真:Taryn Simon(Gagosian Gallery提供)彼の11作品を下記のウエブサイトで見ることができます。
http://wiredvision.jp/news/200803/2008032822.html
写真はクリックすると拡大版で見ることができます。