見つけた 犬としあわせ

こころがどきどきするもの見つけたとき、それを作品にしたり、思わずなにかの形にして人に伝えたくなります。 見つけたとき感じたしあわせ感覚がひとしずくでも誰かに伝わったら、ダブルでハッピーです。

2008/06/10

世界最速のレーザーレーサー


異議を申し立てていた日本水連もびっくり。日本選手がこれを試着して泳いでみたら、出るわ出るわの記録の更新。泳いでる本人も自分のタイムにたまげて恍惚となる。これ、英スピードインターナショナル社の水着「LZR RACER(レーザーレーサー)」のおはなし。以下、WIRED NEWSから抜粋ーー。

◇レーザーレーサーは、2008年の北京オリンピックで世界最速の水泳選手たちにタイムの更新を約束している。だが、スピード社の製品だけが競技で勝利するためのハイテク水着というわけではない。
国際水泳連盟(FINA)は6月4日、伊アリーナインターナショナル、独アディダス、日本のミズノが開発したハイテク水着を承認した。このすべてが、2008年2月に発表されて以来、37の世界記録に貢献したと思われるスピード社の水着と肩を並べるものと考えられている。
スピード社のレーザーレーサーは価格が550ドル。ほとんど自分の肌同然までのフィット感を出すために継ぎ目は超音波で溶接してあり従来の水着のような縫い目はない。
生地に組み込まれている低反発素材(ポリウレタン素材のレーザーパネル)を含め、最高の素材を見つけるため、NASA米航空宇宙局の科学者たちの協力を得て開発された製品だ。
だが論争も起きている。組み込まれるポリウレタンの薄い層が規定に違反するレベルの浮力をもたらす可能性があるからだ。
スピード社の後援を受けた選手たちがこの新しい水着を着用しだした直後から多数の記録が出た。そうなるとスピード社の技術は行き過ぎで、競技に公正さを欠くと、複数の競合企業とその企業をスポンサーとする各国水泳連盟が異議を唱えた。
現時点で、スピード社製と同等の飛躍的効果をもたらす水着の開発に成功している企業は、米TYR スポーツだけである。5月半ば、米TYR社が、米水泳連盟と共謀したとしてスピード社を告訴した。
とはいえ、私たちには間違いなく北京オリンピックで期待できることが1つある。史上初の新記録達成ラッシュになることだ。そのために多少は宇宙時代の合成樹脂層が欠かせないにしても。
(日本水泳連盟は現時点で公認のミズノ、デザント、アシックス社製以外も、選手が自由に選べることにするとの発言をおおやけにしている。)

◇スピード社のオリンピック選手たちが北京で売りに出ている状態にあるとき、レーザーレーサー・スーツが世界で最も影響を及ぼすファッション会社のひとつ、コムデギャルソンによってデザインされるグラフィックを目玉として売りに出す。私たち運動選手には北京で最速で最高に革新的で最高にパワフルなスーツがあるばかりか最高に美しいスーツがあることになる。
世界記録を破るのにスイマーたちが必要とする究極のフォースの表現をレーザーレーサーにグラフィック的に描くのに、コムデギャルソンは日本の有名なアーティストのひとり、いのうえゆーいちの絵を選んでいる。
キーとなる図柄の書道の文字は、ハート、マインド、スピリット、フィーリングを意味する「心」と読む。
「エネルギーを表現するのがおもしろかった、勝とうとする決意、精神力からくるパワー、それが最終的に結果を決定する。いのうえゆーいちのアートは書道の古びたしきたりじゃないもので躍動する。彼はすばらしいメンタル力を働かせて、ものごとのほとんど原点を描く。そしてはつらつさと耐久力とでスピード感、スピードの源を追求する。私たちがスピード社の領域であるハイテクの開発にゆーいちのアートの力とスピリットを併用するとき、記録は間違いなく破られるでしょう」(川久保 玲:コムデギャルソン)
(スピード社の「レーザーレーサー」サイトより) 

◇NASAによって専門的助言を与えられ、かつてないほど最速のスイムスーツをデザインするための力作で、スピード社は宇宙時代のテクノロジーの研究と実験を活用した。
NASAには世界で最も精密な風洞があり、計り知れないスピードで地球の大気圏に再突入する航空機や宇宙船に作用するといった、物質の表面摩擦を実験するのにそれは使われる。
皮膚への摩擦抵抗がより低いことにより、高速のウルトラスピードの点からベストパフォーマンスが提供されるのを見るため、スピード社は60タイプ以上のファブリックの表面抗力を実験した。
(スピード社の「レーザーレーサー」サイトより)

写真はスピード社がスポンサーの水泳選手リビー・トリケット、オーストラリアグランプリの女子100メートルバタフライで55.74という驚くばかりのタイムを記録した。もちろんウエアはレーザーレーサー。