見つけた 犬としあわせ

こころがどきどきするもの見つけたとき、それを作品にしたり、思わずなにかの形にして人に伝えたくなります。 見つけたとき感じたしあわせ感覚がひとしずくでも誰かに伝わったら、ダブルでハッピーです。

2009/01/29

生きる糧と次世代を消去


◇イスラエル軍は28日未明、パレスチナ自治区ガザ地区南部ラファのエジプトとの境界に掘られた密輸用トンネルを空爆した。(毎日新聞)

◇報道によると、イスラエル軍兵士はガザ地区南部に越境して農家に向けて発砲したところが目撃されているほか、また、同地区北部でも、越境して建物を砲撃するイスラエル軍部隊が目撃されている。一連の攻撃はイスラエルとハマス双方が停戦に入った18日以来最大規模のもの。(AFP通信)

ガザに住む、ガザ・アルアズハル大学教養人文学部英語学科のアブデルワーヘド教授は、今回のイスラエルの急襲開始以来、途絶えた電気をなんとかディーゼル自家発電に切り替えながら断続的に電子メールで世界に発信してきた。世界の激怒の抗議を支えたのは、命がけのこういうガザの人びとの奮闘だったのだと、あらためてその勇気とがんばりに驚嘆させられる。
できるだけ多くの人に伝えたいと「転送自由」として翻訳し公開している岡真理さんに感謝して、21日のアブデルワーヘド教授のメールを下記にコピーします。これまでのすべての教授のメールは反戦翻訳家集団TUPのウェブサイトにある。

◇ガザ侵攻25日目 (2009年1月21日)
皮肉なことだ。侵攻が終わったのだという。イスラエルの戦車が持ち場から引き揚げていった。言っておくが、侵攻は終わってなどいない。侵略者は今もガザ地区のなかにいるのだから。再配備は撤退を意味しない!

私がとにかく気にかかっているのは民間人犠牲者であり、人命の損失だ!あいにくどの国王も、大統領も、首長も、スルタン(イスラム教国の君主)も、国家の代表使節も、誰一人としてイスラエルによる人権侵害をあえて口にしようとしない。民間人や住宅に対してイスラエルが白リン弾を無差別に用いたことも彼らには「見えなかった」のだ!

最大の損害のひとつが農業の営みが破壊されたことだ!イスラエルは実に広範囲に農業地帯を破壊した。ガザ地区全体でそれは広大な比率だ。軍事用ブルドーザーで木々を根こそぎにし、温室、作物、収穫物、井戸、灌漑網、電線、そして農地にある他のありとあらゆるものを破壊した。文字通り、その周りにあるありとあらゆるものだ!彼らは家畜や食肉の動物やニワトリまで殺した!土地の姿が変わってしまった!小さな土地を仕切る垣根も破壊された!農家の家も粉々にされた!農地は私の掌のようにまったいらにされた!イスラエルはガザ地区で暮らすパレスチナ人ことごとくを罰したのだ!全体の損害のおよそ50%が農地におけるものだと推定されている。

すなわち、イスラエルのガザ戦争は、ガザ地区のありとあらゆる人びとに対する無差別懲罰であったことがはっきりした!それは、次世代を殺害する措置だった。何百人もの幼児や子どもたちが殺されて瓦礫の下に埋まった。また、何百人もの女性が民家への狂気の爆撃で殺された!イスラエルによる正当化や弁解はまったくもってばかげている。国連事務総長がガザを訪問した。事務総長は UNRWAの学校で罪もない市民が非人道的な生活をしている状況を視察し、ジャバリーヤ難民キャンプにあるアルファフーラの学校へも足を運んだ。イスラエルの戦車の砲撃によって避難していたパレスチナ人67人が殺され何十人もが負傷した場所だ!事務総長は彼自身の言葉でもってイスラエルを非難した?だからどうした?私は本気で言っている。国連事務総長の訪問が何だという?3つの首脳会談が中東地域で開かれたが、イスラエルによる人権侵害と戦争犯罪を非難する言葉は一言も発せられなかった!

侵攻から25日が経過して戦闘行為が中断され停戦になったというのに、イスラエルの戦車がガザ地区の中央部に進攻して2人を殺害した!その間、昨日と今朝、イスラエルの軍艦から砲撃があった!言うまでもないことだが、イスラエルの偵察機が複数、依然として頭の上を低空飛行していていらだたしい。そしてイスラエルの戦車も依然としてガザ地区の境界内に展開している!

写真は、27日復旧してすぐに空爆されたガザのトンネル