見つけた 犬としあわせ

こころがどきどきするもの見つけたとき、それを作品にしたり、思わずなにかの形にして人に伝えたくなります。 見つけたとき感じたしあわせ感覚がひとしずくでも誰かに伝わったら、ダブルでハッピーです。

2011/06/28

日本のために祈る


訴えを起こしたミシガンの1-800-LAW-FIRMよ、
義援金の巨人である赤十字社にメスを入れてカネの流れをみんなに公開してください

レディガガのオフィシャルストアにはこうあるーー。
リトルモンスターよ、この " We Pray For Japan(日本のために祈りを) " リストバンドで日本に対する君の支援を示しなさい!リストバンドと一緒に別枠の寄付を加えるにつけて価格を選択しなさい。すべて売上金はただちに日本救済の尽力になります。できる限り全部の販売が目的です。

http://ladygaga.shop.bravadousa.com/Product.aspx?cp=14781_42444&pc=BGAMLG88

◇レディー・ガガが震災義援金めぐり提訴される

米人気ポップ歌手レディー・ガガさん(25)が東日本大震災の被災者支援に向けて企画したチャリティーリストバンドをめぐり、ミシガン州の団体が、当初の呼び掛けに反して収益全額が被災者に渡っていないとして、ガガさんらを相手に連邦裁判所に集団訴訟を起こした。

この団体は24日に提訴し、5ドルで販売されたリストバンドについて、ガガさんと販売などを担当する企業が送料を過剰に請求し、「寄付金の合計額を作為的に膨らませている」と主張している。

団体の弁護士は「われわれはレディー・ガガの慈善活動を称賛しているが、すべての収益が被災者に送られるとの呼び掛けが真実であるかを確かめたい」とし、訴訟の目的がすべての不正を明らかにして、収益の全額を被災者に届けることにあると述べた。

(ロイター 2011年6月27日)
http://jp.reuters.com/article/entertainmentNews/idJPJAPAN-21915920110628

△レディー・ガガを提訴したのは、1-800-LAW-FIRM。ガガがチャリティーリストバンド「日本の為に祈りを(We Pray For Japan)」の売り上げの一部を着服していると訴えている。

このチャリティーリストバンドの価格は最低5ドルで、ほかに配送料などで3.99ドル、税金として0.60ドルが請求される。同法律事務所によると、レディー・ガガは配送料を不当に高額請求しているという。

ただ、原告である法律事務所のオリバー弁護士によると、ガガ側が日本の復興支援のために送る金額を明示することを拒んだという。オリバー弁護士は FOXニュースで、「この訴訟のため、被告(ガガ側)と対話を試みたところ、我々が得られたのは『一部のお金は保管されているが、その金額は正確には把握していない』というコメントだけだった」と述べた。

リストバンドは現在も、ガガのオフィシャルウェブサイトで販売されている。

(引用元:IBTimes 2011年6月28日)
http://jp.ibtimes.com/articles/20100/20110628/581487.htm

2011/06/27

原発設置許可を争う初の裁判


◇全福島県民の健康調査開始へ

福島第1原発事故を受け、福島県による全県民200万人余りを対象とする健康調査が27日始まり、まず同県浪江町の住民10人が内部被ばくの検査のため、千葉市の放射線医学総合研究所に向かった。

事故で放出された放射性物質に対する不安を抱える県民の健康管理が目的で、数十年にわたる継続的な調査が必要な前例のない取り組み。広島、長崎の原爆被爆者と異なり、長期間の低線量被ばくによる人体への影響についてはデータがなく、世界的にも注目されている。

第1弾として浪江町の10人が放医研で検査を受ける。尿検査と併せ、ホールボディーカウンターと呼ばれる装置を使って体内の放射性物質の量を測定する。

(引用元:西日本新聞 2011年6月27日)
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/250538

◇被ばく線量超え授業回避を 郡山の父母が仮処分申請
 
福島県郡山市の小中学校に通う児童と生徒計14人の父母が24日、福島第1原発事故による放射線が子どもの健康に影響を与えるとして、同市に対し、1年間の積算被ばく線量が1ミリシーベルト以上の場所で授業をしないよう求める仮処分を福島地裁郡山支部に申し立てた。


申立書によると、子どもたちが通う7校の放射線量を試算すると、1年間で3.80~6.67ミリシーベルトに達するという。文部科学省が公表した3月12 日~5月25日の郡山市富田町のデータから富田町の年間積算線量を2.9ミリシーベルトと推計。7校の1時間当たりの線量は富田町の1.3~2.3倍になっていることから、それぞれ年間の積算線量を計算した。


父母らは国際放射線防護委員会(ICRP)が一般人の線量限度として定めている年間1ミリシーベルトを大きく上回り、危険だと主張している。


申し立て後、郡山市内で記者会見した弁護団の井戸謙一弁護士(滋賀弁護士会)は「郡山だけでなく、福島県内すべての子どもたちが安全な場所で授業を受けられるようになることが目的」と語った。


弁護団の試算によると、福島県内の市部の小中学校計266校のうち、年間の積算線量が1ミリシーベルトを超えないのは5校だけだといい、子どもたちの安全を確保するためには「集団疎開」が必要だと訴えた。さらに「息子は6月上旬まで外で部活動をしていた。息子を守りたくて申立人になった」という内容の母親の手紙も紹介した。


申し立てが認められるかどうかは、子どもたちの危険の程度をどう判断するかがポイント。認められた場合、郡山市内だけでなく、県内各地に波及する可能性がある。


仮処分申し立てについて、原正夫市長は「内容を把握していないのでコメントを控える」との談話を出した。

(引用元:河北新報 2011年6月25日)
http://www.kahoku.co.jp/news/2011/06/20110625t61018.htm

◇福島原発「国の設置許可は無効」 東京地裁で口頭弁論

東京電力の福島第1、第2両原子力発電所の設置を許可した国の安全基準には問題があるなどとして、東京都台東区の男性が設置許可の無効確認を求めた訴訟の第1回口頭弁論が23日、東京地裁(川神裕裁判長)で開かれた。男性側は「事故で生活が脅かされた」と主張。被告の国側は訴えの却下を求めた。

男性側は訴状などで、都内でも浄水場で基準を超える放射性物質が検出されるなどした結果、「娘に安心して粉ミルクを飲ませることもできず、将来の健康被害におびえて過ごさざるを得ない」と主張した。

国側は事故で農水産物に被害が出ていることや、都内でも生活上の不便が生じていることは認めたうえで「直接的かつ重大な被害が想定されるのは、原発からせいぜい数十キロの範囲だ」と指摘。原告は220キロ離れた場所に住んでいるとして「原告適格がなく、訴えは却下されるべきだ」と主張した。

今回の訴訟とは別に、原発に反対する弁護士グループが、今秋にも全国で原発の差し止めを求める一斉訴訟を起こす計画。今後、司法の場でも改めて原発の安全性が議論されることになる。

(引用元:日本経済新聞 2011年6月23日)
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819695E0E1E2E3848DE0E1E2E4E0E2E3E39180E2E2E2E2;at=ALL

△一般家庭の放射能不安はついに法廷での争いとなった。原発事故の影響で「生後4カ月の娘に水道水を使った粉ミルクを飲ませることもできず、健康被害に脅えて過ごさざるをえない」として、都内に住む男性(台東区に住む江藤貴紀さん30歳)が国を相手どり、福島第一原発の設置許可の無効を求める訴えを起こした。
「他の人が訴えていないのなら、誰かがやるしかないのではないか。できることならそうしたいと考えている人が非常に多いと思います」(江藤貴紀さん)
(6月23日TBSニュースより)

上の写真はこの前の水曜に解放された中国人の芸術家アイ・ウェイウェイ
彼は解放されたが(罪を認めたのと病気であるのを理由に中国当局は保釈にしたと述べる)彼と共に拘留された仲間の運命ははっきりわからない(その後彼らもまた解放されたと報じられる)
(BBC NEWS 6 June 2011)
http://www.bbc.co.uk/news/world-asia-pacific-13914125

2011/06/26

事実を見なくては!


"福島の子ども達を救え小児科医ネットワーク"によると、すでに「子どもたちの体に異常が起きている。鼻血が出る、甲状腺が腫れる、今までにないだるさを訴える、入退院の繰り返しなどである。母親たちが地元の小児科医に受診するが、このくらいの線量(報道では毎時1.5マイクロシーベルト。 実際は3ないし5マイクロシーベルトともっと高いところもある)では、体に放射能を原因とする異常は出ないはずだというのが医師のリアクションだ。母親のストレスが原因で子どもに影響が出ると言われる例も少なくない。だが、とにかく子どもたちには今までにない変化が起こっている。」
山田医師は語る。「子どもたちの体にかつてなかったことが起こっている。低線量の継続被爆は、医療の世界で経験がないことだ。 森永ヒ素ミルクのとき、乳幼児の体にミルクを通じてヒ素が摂取されるということは、新しい医療体験だったけれども、これも新しい医療体験である。ならば私たちは事実をみなければならない。」
山田医師は、マスメディアのインタビューに答え 「福島のものを食べようキャンペーンが地元で起きているが、子どもには福島の野菜を食べさせてはいけない」

(引用元:NPJ通信 シリーズ 原発 NPJ 再び福島へ)
http://www.news-pj.net/genpatsu/2011/0620.html

△チェルノブイリ原発から3キロのプリピャチ住民の初期被ばく症状­として、49%の人たちが事故直後に「金属の味」を感じている。­事故後一週間では、19%の住民が鼻血を経験している。事故の煙をみた人のうちでは、頭痛を感じた:60%、異常な疲労感が:56%、吐き気:44%、のどの痛み:41%、気を失う:9%ーー。
(出典 広河隆一の「暴走する原発」小学館、181、188頁)

◇ジャーナリスト 木下黄太のブログ 「福島第1原発を考えます」

このことについて、まだ、医学的な確認が取れていませんが、確認がとれるのをまっていたら、事態がさらに進行する危険を感じ始めたため、先に書いておきます。

きのう、百人が参加した、松戸の講演会でも、この話が出ました。東葛地区でとくに最近、喉の痛みや、リンパの異常などを訴える子どもたちが多くなっていると言う話です。身体がだるくなる、元気が出ない、風邪でもないのに咳が出る、など。口の中に金属っぽい感覚がすると言う話や、乾燥していないのに顔の皮膚がひりつくという話が出ています。ふだん全く鼻血を出した事のない子どもが、鼻血を出すと言う話も。医療機関に相談するケースが増えていると聞きました。

きょう、「チェルノブイリのかけはし」という団体の野呂代表とも話をしましたが、チェルノブイリでのいろんな活動経験から、低線量の被曝地域の中の方が、初期症状が出やすいと言う認識を話をされます。「東京も、基本的にはチェルノブイリの低線量地域並みに汚染されている」とお話になります。ここの団体の相談会にも、首都圏のお母さんから、かなりの相談が寄せられています。喉の痛みを訴える相談はかなり集中してきている事、子どもの抵抗力が落ちてくる事。鼻血もあるし、粘膜の異常を訴えることもあるそうです。とにかく子どもたちに元気が出ないという話なのです。「福島はチェルノブイリのゾーン1とかゾーン2の移住ゾーンですが、高濃度被曝だから初期症状がチェルノブイリの時の感覚ならまだまだすぐにはわかりにくいですが、低線量の地帯の方が、初期の被曝と見られる症状が、はやくでる」という認識だそうです。重症な身体の不調でなく、軽微だが、異常がおきる症例がはやくおきるということです。

本当はどうなるのかは確実には分かりませんが、ちゃんと分かったときには既に大変な事態なのです。白血病や甲状腺のガンといった明確な状態ではなく、あいまいな免疫系等の初期症状などに繋がるケースは容易に想定されます。ソ連が隠しているかもしれませんが、当時チェルノブイリから130キロのキエフは、被曝被害がほぼないとされ、放射線管理区域にも入っていませんでした。しかし、実際は、この街でも子どもたちの健康被害は出ています。そして、東京は、現在の一部の土壌調査の数字が放射線管理区域のゾーンにあることを示しています (もちろんこれより低いところもありますし、東葛地区などでは、さらに高い希望移住ゾーンになる場所がある可能性も否定はできません)。そうすれば、子どもに、喉の痛み、リンパ、免疫系等の異常を示す話が出ていも、なんらおかしくはありません。

とにかく、事態はさらに猶予がならないことになっている可能性が否定できません。最低限、お子さんの内部被曝を避けるために、野菜、牛乳の産地を厳しく吟味して下さい。以前に製造されている脱脂粉乳も最後は選択肢にしてください。水産物は小魚や貝などから注意が必要です。産地をチェックする作業を怠らないで下さい。

首都圏での子どもの異変についての情報で、曖昧な形で書き込めるものはコメント欄に。具体的な情報は、連絡先を添えてメールでお寄せ下さい。コメント欄で書いている方でも、具体的にさらにお伝えいただける方は、是非メールしてください。これは大切です。医師の皆さん、特によろしくお願いします。

どうも、当初想定よりも最近空間への大量放出がおきていないのに、深刻な状態が東京などの首都圏にもうおきはじめていれば、大変な話です。話が深刻で、首都圏住民に強い警告になりますので、書くことを躊躇する気にもなる話ですが、僕はやはり危険がある可能 性を言うしかありません。

一緒に自分や自分の大切な人の身を守ることに努力してください。事態は切迫していますし、そのために大きな流れが始まっている気がします。声をあげるしかありません。
   
一人でも多くの方が参加し、行動してください。Facebookのグループ「福島第一原発を考えます」は行動する皆さんの参加を期待します。
参加は→ http://www.facebook.com/home.php?sk=group_163985373661863
(一部抜粋、全文は下記ブログに)
http://blog.goo.ne.jp/nagaikenji20070927/e/
945898fc22160543b404a9ca949cefe5

△"福島の子ども達を救え小児科医ネットワーク"のNPJサイトには吉井英勝衆院議員へのロングインタビューもあります。ツイッターなどでぜひ広めてくださいとのことです。News for the People in Japan「原発問題資料」より
http://www.news-pj.net/siryou/genpatsu/index.html

写真はバイバイ原発国分寺の会、3.11バイバイウォークより(NPJ通信)

2011/06/20

地下ダム建設に東電抵抗


福島原発の原子炉はメルトダウンによって溶けた燃料棒が圧力容器の底を突き破り、地下へ沈みつつある... 溶融貫通またはメルトスルーとも呼ばれる
一刻も早く周辺の土中深く壁をめぐらせて地下ダムを築かなければ、放射性物質に汚染された地下水が海洋に流出してしまう... だが東電は28日の株主総会を心配して、これに抵抗している... 地球の反対側まで到達するチャイナシンドロームが現実を帯びるなか、まだ株価だと!

◇風知草:株価より汚染防止だ=山田孝男

そろそろ原発以外の話題をとり上げたらどうかと心配してくださる向きもあるが、そうもいかない。福島原発震災は収束どころか、拡大の兆しが見える。この大事と無関係に政局を展望することはできない。

京大原子炉実験所の小出裕章助教(61)といえば、いま最も注目されている反原発の論客の一人だ。原発が専門だが、名利を求めず、原発に警鐘を鳴らし続けてきた不屈の研究者として脚光を浴びている。

その小出が16日、テレビ朝日の番組に登場し、こう発言して反響がひろがった。

「東京電力の発表を見る限り、福島原発の原子炉は、ドロドロに溶けた核燃料が、圧力鍋のような容器の底を破ってコンクリートの土台にめり込み、地下へ沈みつつある。一刻も早く周辺の土中深く壁をめぐらせて地下ダムを築き、放射性物質に汚染された地下水の海洋流出を食い止めねばならない」

さっそく政府高官に聞いてみると、いかにも地下ダムの建設を準備中だという。

ところが、さらに取材すると、東電の反対で計画が宙に浮いている実態がわかった。原発担当の馬淵澄夫首相補佐官は小出助教と同じ危機感を抱き、地下ダム建設の発表を求めたが、東電が抵抗している。

理由は資金だ。ダム建設に1000億円かかる。国が支払う保証はない。公表して東電の債務増と受け取られれば株価がまた下がり、株主総会を乗り切れぬというのである。

筆者の手もとに、東電が政府に示した記者発表の対処方針と応答要領の写しがある。6月13日付で表題は「『地下バウンダリ』プレスについて」。バウンダリ(boundary)は境界壁、つまり地下ダムだ。プレスは記者発表をさしている。

対処方針は5項目。要約すれば「馬淵補佐官ご指導の下、検討を進めているが、市場から債務超過と評価されたくないので詳細は内密に」だ。

応答要領の中でも愚答の極みは「なぜ早く着工せぬ」という質問に対するもので、ぬけぬけとこう書いている。

「地下水の流速は1日5センチメートルから10センチメートルなので、沿岸に達するまで1年以上の時間的猶予があると考えている」

記者発表は14日のはずだったが、東電の株主総会(28日)の後へ先送りされた。

福島原発の崩壊は続き、放射性物質による周辺の環境汚染が不気味に広がっている。株価の維持と汚染防止のどちらが大切か。その判断もつかない日本政財界の現状である。

政府当局者の一人がこう言った。「あの(太平洋)戦争でなぜ、指導部が的確、着実に作戦を遂行できなかったか。いまは分かる気がします」

誰も信じない、東電の「収束に向けた工程表」という大本営発表が続いている。

菅直人を東条英機になぞらえる向きがある。万事に細かく部下を怒鳴るからだ。東条はサイパン島陥落で敗戦濃厚となった1944年7月退陣。後継首相の小磯国昭が8カ月半。さらに鈴木貫太郎に代わり、原爆を二つ落とされ、天皇の聖断を仰いで戦争は終わった。

なぜ、早く停戦して戦禍の拡大を防げなかったか。無理筋の戦局打開案が飛び交い、常識が見失われ、国の意思決定が遅れたからだ。今と似ている。いま最も大事な課題は放射能汚染阻止だ。空論に惑わされず、核心へ集中するリーダーシップが求められている。(敬称略)

(毎日新聞 2011年6月20日)
http://mainichi.jp/select/seiji/fuchisou/news/20110620ddm002070081000c.html

◇福島第1原発:欧州委員「やはり人災」と厳しい安全性検査

欧州連合(EU)で原発を担当するエッティンガー欧州委員(閣僚)が毎日新聞と会見し、福島原発事故は「自然だけでなく人によっても起こされた人災」と強調した。同委員は事故直後に「原発は制御不能」と発言、欧米株式市場の急落を招いて批判を浴びたが、結果的に“正当性” が証明された格好。同委員は「事故の教訓を得ないのは誤り」とし、EUでは厳しい安全性検査を新設の原発にも適用する考えを示した。

同委員は3月16日、欧州議会で「(福島原発が)大惨事で制御不能に陥っている。最悪の事態が来る可能性も排除できない」と指摘。事故に世界的な不安感が高まるなかでの発言だけに、同日のニューヨーク株式市場でダウ工業株30種平均の下げ幅が一時299ドル超に。世界同時株安の影響を受けていた欧州市場でも、この発言がさらに下げ幅を高めた。国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長も発言に対し、「『制御不能』などと言うべき時ではない」と苦言を呈していた。

インタビューに応じた同委員はこの発言について、「惨事の後に危険があった」と改めて強調。「日本は首都圏の3500万人以上をどこかに避難させることはできない」ことも理由に挙げた。

また、事故後「被害を最小に抑える技術がなかっただけでなく、実施可能な技術も適用されなかった」と批判し、「人災」と断じた。その上で「教訓を学び惨事を最小化する計画を立てないのは誤りだ」と話した。

教訓の具体例として、EU加盟国の原発143基を対象に1日から始まった厳しい安全検査を挙げた。冷却機能の喪失のほか高温、飛行機の墜落、付近のタンカーの爆発も想定したもので、現存の原発だけでなく新原発にも適用すると述べた。

同委員は脱原発を決めたドイツの現政権与党出身。ドイツの決定について、EUが20年までに電力の20%を再生可能エネルギーにする戦略への「ステップ」と語った。

(引用元:毎日新聞 2011年6月20日)
http://mainichi.jp/select/world/europe/news/20110620k0000m030105000c.html

2011/06/19

東電は殺人企業


40年にもおよび国の裏切り者のレッテルを貼られながら原発労働者の存在を追い続けてきたフォトジャーナリストの樋口健二は、視聴者参加型のレイバーネットTV(6月2日の番組)で「東電はウソつき」だ、「東電は(私に言わせれば)殺人企業」ときっぱり言い切った。2009年までに200万になる原発労働者のうちの四分の一以上が被ばく労働者。彼らの仕事はいわゆる"ノルマ仕事"であるために、作業をしづらくさせるマスク着用を「仕事にならない」と言って、いつのまにかマスクをはずすようになる。
メディアは「協力企業」という呼び方をするけれど、実態は決してそうではない。原発の差別構造:「下請け」から「孫請け」、「ひ孫請け」、(一時は黒人が駆り出されていた無類の日雇い労働者)「人出業」まで(最下部では3万円の賃金のうち2万円を親方が搾取する)。
また、正社員の労働組合(連合)が「自己保身」でしかなかったなかで、下請け労働者が組合を作った(敦賀原発のみ)歴史があった。番組はアーカイブで見ることができる。
ちなみに、1995年にフォトジャーナリストとして樋口健二を世界に紹介した最初のメディアはイギリスBBCだった。
http://www.labornetjp.org/news/2011/0602shasin

上の写真は原子力発電所の作業員の様子などを紹介する写真展(中央・玉穂生涯学習館)

◇原発労働者の実情伝える 玉穂学習館で写真展 
「エネルギー問題考える契機に」

中央市を拠点に自然保護活動などに取り組む「まちづくり時習塾」(内藤邦雄会長)は17~19日の3日間、同市の玉穂生涯学習館で、フォトジャーナリストの樋口健二さんが撮影した、国内の原子力発電所内で被ばくした労働者の様子などを紹介する写真展を開く。

樋口さんは約40年間にわたって、原発関連の写真を撮影し続けている。写真展では、樋口さんが1970~90年代にかけて敦賀、美浜原発(福井)などで写 した写真約60点を展示。防護マスクなどの重装備に身を包んで原発内で作業を行う労働者や、被ばくして闘病生活を送る人の様子を紹介する。当時の作業員が使っていた線量計や被ばく者手帳をとらえた写真もある。

まちづくり時習塾では、今年3月に福島第1原発事故が発生し、原発問題が注目を集める中、樋口さんに写真展の開催を依頼した。名執真理子事務局長は「福島の原発事故が起きる前から、原発で働いて被ばくし、苦しんだ人がいたことを知ってほしい。エネルギー問題について考えるきっかけにもなれば」と話している。

最終日の19日午後1時半からは、同館で樋口さんを招き講演会を開く。入場無料で事前申し込み不要。

問い合わせはまちづくり時習塾事務局、電話055(273)4720。

(引用元:山梨日日新聞 みるじゃん 2011年6月17日)
http://www.sannichi.co.jp/local/news/2011/06/17/10.html

◇原発下請け労働者を40年取材、事故で脚光 樋口健二さん

・やっと被ばくに焦点

原発下請け労働者の被ばく問題を約40年間取材してきた自称「売れない写真家」。フォトジャーナリストの樋口健二さん(74)が福島第1原発の事故以降、注目を浴びている。作業員の労働実態を知る数少ない「証言者」として、国内外のメディアから取材が殺到、品切れとなっていた著書も続々と復刊されている。東京都内の自宅兼仕事場を訪ねた。

「白いゴムガッパのような服着て、防毒面(全面マスク)をし、万年筆のようなもん(ポケット線量計)と、バッジ(フィルムバッジ=被ばく放射線量測定器)、音の出るもん(アラームメーター)を首から吊(つ)り下げて、まるで、宇宙人のようだった」

これは34年前、樋口さんが福島県浪江町で取材した、福島第1原発内で放射性物質を拭き取る作業をしていて体調を崩し、病床にふせていた佐藤茂さん(当時68歳)の話だ。著書「闇に消される原発被(ひ)曝(ばく)者(しゃ)」(御茶の水書房、近く八月書館から増補新版を刊行予定)に収録されている。証言はこう続く。

「熱い蒸気がパイプから吹き出して、まあ、凄(すご)い所だった。熱くてよ!苦しくてよ!それこそ、面なんかつけてちゃ、前が曇って見えねえんだ。20分位で交替だったが、その前に音が鳴りっぱなしでよ。放射能は下に沈んでるから、それを取り除けと言われた。わしも負けん気の方だから、若けえもんに負けられねえ、メーターの音も気にせんで働いたさ、面も外したままだった。(中略)被曝量が高くなると首にされると仲間に聞いてたんで、メーターを床にたたきつけてこわしたこともあったものだ」

いま福島第1原発では、事故収束のため1日約2700人の作業員が復旧に携わっているというが、その現場のすさまじさをほうふつとさせる。「原発は中央制御室のコンピューターで電力会社のエリート社員が動かしていると思わされてきたけど、なーに、下請け労働者が中に入って作業しないと動かないんです。今回のような大事故のときだけ作業員が必要なんじゃなくて、年に1回行う定期検査のときにも労働者は被ばくしているんです」と樋口さん。
   
「宇宙人のよう」という言葉に触発された樋口さんは、原発内部をカメラに収めようと決意。福井県の日本原子力発電・敦賀原発に1週間通い詰めて交渉したが、「企業秘密」「NHKですら入れてない」と断られた。「うちは安全第一でやってますから」という相手の言葉を逆手にとって「その安全なところを撮りたい」と申し出て、1時間だけの取材が許された。

敦賀原発では内部の撮影は初めてという77年7月14日。レンズの部分を除いてビニール袋に包まれたカメラを渡され、フィルムは20枚撮りカラー1本、撮影可能な場所が10カ所程度列挙された誓約書にサインさせられた。防護服に着替え、職員に前後を挟まれる形で内部に案内された。ドライウェルと呼ばれる原子炉格納容器の入り口にさしかかると、厚さ約50センチもあるふたが開いていた。内部から機材を運び出す作業員らの姿をとらえた。それらの写真はアサヒグラフに掲載され、当時大きな反響を呼んだ。

3カ月後、(34年前取材した)佐藤さん宅を訪ねると、すでに帰らぬ人となっていた。佐藤さんは原発で働き始めて約1年後、体中に湿疹ができ、せきやたん、足腰の痛みや黄だん症状がひどくなり寝込むようになった。医師に死因を尋ねると、胃がんの悪性腫瘍が骨髄に転移したとして、被ばくとの因果関係は認めなかった。
   
今回の原発事故で作業員の被ばくが問題になるとともに、樋口さんのもとには、写真誌や女性誌、週刊誌、国内外のテレビ局などからコメントや写真の提供を求める取材依頼が相次いだ。東日本大震災から1カ月たった4月11日には、米ワシントンポスト紙の国際面トップで「改めて脚光 反核の使者」として紹介された。16年前、英国のテレビ局とともに制作したドキュメンタリー番組「隠された被曝労働」がユーチューブにアップされ、延べ41万人以上が視聴。91年に出版し5刷で品切れとなっていた著書「これが原発だ」(岩波ジュニア新書)は事故後6、7刷を重ね、「原発被曝列島」(三一書房)も近く改訂版が出る。大学などから講演依頼も相次ぐ「売れっ子」ぶりだ。

「これまで被ばく労働の実態はなかなか表に出ることがなかったが、今回の事故で世界から注目を浴びることになった。国策のもとで闇から闇に葬られてきた人たちへの鎮魂の思いを込めて、取材や講演依頼には応じることにしています。私の写真を多くの人に見てもらうことで、警鐘につながれば」と話す。
    
99年の茨城県東海村のJCO臨界事故のとき、翌日から現場周辺で取材した。その数年後、突然鼻血が出るようになり、血液を調べると白血球数が激減、被ばくが疑われた。今回は現地に行くまいと思っていたが、3カ月たって、いても立ってもいられなくなった。今月7、8日、福島に入った。南相馬市の 20~30キロ圏の海岸や計画的避難区域に指定された飯舘村に残された牛たちを撮った。「俺も長野の農家出身。青々とした稲が水面から顔を出すいい時期なのに、荒れ果てたままの田んぼを見て、シャッターを押しながら涙がこぼれてきました」。これらの写真も加え、原発取材の集大成となる写真集「原発崩壊」 (合同出版)を7月に出す予定だ。

樋口さんはこれまでに約150人の原発労働者を取材。がんなどで死亡したケースには、国が定める原発作業員の被ばく放射線量の上限年間50ミリシーベルトを下回る人たちもいたという。政府は今回の事故を受け、緊急時の特例として上限を年間250ミリシーベルトに引き上げた。しかし、関電工の作業員が放射能汚染水につかって大量被ばくしたり、東京電力の社員2人が緊急時上限の2倍以上の被ばく量に達していたことなどが明らかになっている。

「私が撮影してきた被ばく労働者の姿は、いまの原発作業員の5年後、10年後の姿かもしれません。事故は収束させなければなりませんが、このような被ばく者を生み続けて、まだ原発を動かし続けるつもりでしょうか」。日本の高度経済成長の裏側で犠牲を強いられてきた民衆の姿を追い続けてきた「反骨」のフォトジャーナリスト、樋口さんの問いかけは重い。

△人物略歴:ひぐち・けんじ
1937年、長野県生まれ。上京して工員をしていた24歳のとき、ロバート・キャパの作品展をみて、写真家を志す。ぜんそく被害にあえぐ三重県四日市市に7年通い続けて撮りためた写真集「四日市」を72年に発表。現在、日本写真芸術専門学校副校長。

(引用元:毎日新聞 2011年6月14日)
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110614dde012040006000c.html

2011/06/15

レディ・ガガと米赤十字社

東日本の被災地のみんなを助けるために寄付金としてレディ・ガガが一個5ドルのリストバンドを作って2日で25万ドル売り上げたことは多くの人が知っている。でも、アメリカの赤十字社に寄付したこと、そしてそのお金がどうなったかは知られていない...
今回の震災で米赤十字社に集まった寄付金が日本から脱出する米軍家族の支援に使われたなんてショックだ!!

◇世界一援助される国ニッポン、海外からの支援金はどこへ

日本が今年は世界最大の“被援助国”――。東日本大震災の発生後、世界中から日本に対して多額の支援が集まっている。もっとも海外からの寄付金がどのように日本で配られるのかについては、よく知られていない点も多い。お金の流れを追った。

これまでに米赤十字が東日本大震災に関連して集めた寄付金はレディー・ガガさんからの分も含めて約2億5000万ドル(6月6日時点)にものぼる。ただ、その金額が「義援金」として日本の被災者に直接、配られているわけではない。

○日本での巨大地震発生を受けて、ハワイ州やカリフォルニア州などの海岸地区では住民らを避難させる措置がとられた。こうした避難活動の支援として5万ドルが支払われた。
○米軍家族が日本から出国する際の支援として約30万ドルが使われた。
○寄付金の約9%にあたる2300万ドルが管理費にあてられる。
(米赤十字の国際広報部アビー・ウィーバー氏による)

こうした費用を除いた残りが、日本赤十字社に送金される。ただ、そのお金は、日赤の被災地救援活動に使う「海外救援金」に充当されることになる。海外救援金は日赤が各国の赤十字の意見を聞きながら運用できるもので、医療施設の復興支援や避難所向けの救援物資として使われ、被災者に直接、現金で配布されることはない。
(義援金という習わしは日本独特のもので海外では各被災者に現金が渡ることはない)

現在、日赤に世界各国から集まった「海外救援金」は約220億円。最終的には300億円超に達する見込みだ。今のところ、このうち約30億円が冷蔵庫など生活家電セットの配布費用として使われたにすぎない。救援金の残りは、中長期的な支援にもあてられる。

今回の日赤などに集まった内外からの義援金は約2570億円(6月9日時点)。ただ分配業務を手がける各市町村の役所や職員も被災しているなどの障害もあって、実際に被災者の手元に義援金が届くには時間がかかっている。

その一方で、特定非営利活動法人(NPO法人)など民間の動きは速い。ワールド・ビジョン・ジャパン(東京・新宿)は震災直後から被災地で緊急援助活動を展開。「義援金配布には時間がかかることが多く、それまでのギャップを埋めるのは民間の支援団体の役割」(広報担当の蘇畑光子氏)

ワールド・ビジョンには、5月末時点で国内から約6億5000万円、海外からは約29億円の寄付金が集まり、震災後3カ月間は食料提供などに使ったという。今後は、中長期的な取り組みとして、子供や高齢者の生活支援などに支援金を使う計画だ。

被災者への支援が直ちに進まない一方、震災から3カ月たった今でも、募金活動は世界各地で続いている。日本にNPOを通じて寄付金を送った米エール大の学生、アイザック・ガーニエさんは「日本赤十字社など多額の支援金が集まった団体は、どう資金を活用したら効率よく被災地を支援できるか考えるべきだ。他のNGOなどに資金を分配して、被災地支援のスピードを優先する必要があるのでは」と指摘する。海外からの善意を十分に生かすためにも、柔軟な対応が求められている。

(引用元:日本経済新聞 2011年6月14日)
http://www.nikkei.com/life/simple/article/g=96958A90889DE1E2E1E2E5E5E1E2E3E1E2E4E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;p=9694E3E6E2E4E0E2E3E2E4EAE1E3

◇レディ・ガガ ローマで数十万人規模のゲイパレードに参加 平等を訴える

毎年恒例のゲイの祭典「The Europride Rome 2011」が6月11日イタリアのローマで開催された。数十万規模のゲイパレードに参加したレディ・ガガは、その後の古代ローマの大競技場(Circus Maximus)で行なわれた集会でスピーチをし、パフォーマンスも披露した。

「このイベント(Europride)は単なるお祭りではありません、わたしたちは愛を守るために今日ここにいます。」
「今日ここに集ったのは人権を守るため、そして差別や偏見の社会に終わりを告げるため。わたしは常にこれらのことを念頭に置いて世界中の国で話をしてきました。まだまだ多くの国で不平等が存在し、(同性愛の)市民に基本的人権を認めていません。これはとても恐ろしい事実です。リトアニア、ロシア、ポーランド、ブダペスト、レバノン、中東... 」
「わたしたちには同じDNAがあります。ただ"このように生まれた(born this way)"にすぎません。わたしたちは日々、自由と正義のために闘っています。完全な平等を求めています。」
緑色の髪にヴェルサーチのドレス(パッチワーク風のロングスカートがすばらしい!)を着たガガは、ピアノの弾き語りで「Born This Way」と「The Edge of Glory」を歌った。



(引用元:イタリア在住のゲイ、アイザックのブログ)
http://ameblo.jp/de-gustibus/entry-10921798460.html

2011/06/13

地下水からストロンチウム


◇高濃度のストロンチウム検出 福島第一の地下水や海水

東京電力は12日、福島第一原発の地下水や周辺の海5カ所から、放射性ストロンチウムを検出したと発表した。海では基準の濃度限度の240倍の地点もあった。ストロンチウム90は半減期が約29年と長いうえ、体内に入ると骨にたまる傾向がある。

これまで原発敷地内の土壌からは検出されていたが、地下水から見つかるのは初めて。5月18日に採取した1号機付近の地下水からは、ストロンチウム89 が1立方センチあたり0.078ベクレル、90が0.022ベクレル検出された。2号機付近の地下水は89が19ベクレル、90が6.3ベクレルだった。原発事故で放出され、雨水などとともに空気中や地表から流れ込んだとみられるという。

5月16日に採取した1~4号機の取水口近くの海水でも、ストロンチウム89が基準の濃度限度の26倍、90が53倍を検出。2号機取水口付近ではそれぞれ67、117倍、3号機取水口付近では80倍、240倍を検出した。

(引用元:朝日新聞 2011年6月12日)
http://www.asahi.com/national/update/0612/TKY201106120181.html

◇海水から基準越えるストロンチウム、地下水からも初検出

ストロンチウム90は、水や食品を通じて体内に入り込む。カルシウムに似た性質を持ち、骨や歯に蓄積されやすいことから、骨のがんや白血病の原因になると言われている。

(引用元:インターナショナルビジネスタイムズ 2011年6月13日)
http://jp.ibtimes.com/articles/19558/20110612/364164.htm

◇基準超のストロンチウム検出

海水からは、これまで原発の沖合などでわずかな量が検出されていましたが、国の基準を上回る濃度で検出されたのは初めてです。原子力安全・保安院は「原発の専用港の中なので基準を超えるストロンチウムが検出されることはある程度予想された。今後、魚介類のモニタリング調査を行い、魚への蓄積の影響などを注意深く調べていきたい」としています。一方、原子炉建屋周辺の地下水をためる「サブドレンピット」という施設からも、先月18日に採取した水を分析した結果、ストロンチウム90が1リットルあたり2号機で6300ベクレル、1号機で22ベクレル検出されました。ストロンチウムが原発敷地内の地下水から検出されるのは初めてです。ストロンチウムの検出が、今の時期になって分かったことについて、東京電力は「ストロンチウムは、ヨウ素やセシウムと違って、ガン マ線を出さないため、分析に3週間程度の時間かかることからこの時期の公表になった」と説明しています。

(引用元:NHK NEWS WEB 2011年6月13日)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110613/t10013479191000.html
写真は、政府が非公開にした福島第一原発3号機(2011年5月13日週刊ポストより、撮影は4月中旬・東芝)
このときすでに1、2、3号機は完全なメルトダウンにあっていた(CNN 7 June 2011,「3 nuclear reactors melted down after quake, Japan confirms」)

2011/06/12

ハッカー活動家逮捕&即釈放


◇スペインが"アノニマスのコンピュータ・ハッカー"を逮捕

ソニーのプレステ・ネットワークや銀行やビジネスを攻撃した容疑で警察はハッカー活動家(hacktivist)の容疑者3人を逮捕する。

10日金曜警察は、逮捕した3人の"hacktivist"は最近の日本のソニーやスペインの銀行BBVAとBankia、そしてイタリアのエネルギーグループEnel SpAに対する攻撃に関係していたと申し立てた。

米国や英国での同類の法的手続きに続いて起こるアノニマスのメンバーの逮捕はスペインでは初めてのことだ。


3人の男性は全員がスペイン人で30代だと警察は言う。ひとりは一国の商船に入った。

アルメリア、バルセロナ、アリカンテで逮捕された重要参考人のアノニマス・メンバーは、スペイン北部のヒホンにある住まいに構えたサーバーから単一目的のため共同作用できるコンピュータ不正アクセスに着手する罪を犯した。

・オペレーション・トルコ

インターネットの検閲に対する抗議で、グループの現在のターゲットにはトルコ政府が入る。トルコ政府のひと続きのウェブサイトはアノニマス構成員によって障害が生じてきているとトルコ当局は言う。

計画された新しいオンラインのフィルタリングシステムに反対するグループのキャンペーン(組織的な運動)"オペレーション・トルコ"における目ぼしい標的と識別されるトルコの遠距離通信公社のウェブサイトへのアクセスは、木曜1500GMTに目論み通り遮断された。

そのオフィシャルウェブサイト上の投稿で、アノニマスは、そこのインターネット検閲だと言うことには何でも戦うことを誓う声明を出した。

8月22日に実行されることにより、新しいフィルタリングシステムはすべてのオンラインユーザーが4つのフィルター(ドメスチック、ファミリー、子供またはスタンダード)から1つだけにサインアップしなければならないと要求する。

フィルタリングシステムは人のインターネット活動記録の管理をうまくやってのけるものだとhactivistグループは言う。

・無所属のきままな支部(Independent cells)
 
アメリカ司法省サイバー犯罪部門の元所長Mark Raschは、アノニマスがソニーの知的財産権をめぐって公然と会社を非難していたことを考慮すれば、仮に彼らがソニーのデータ違反に関連していると判明しても、別の驚くものではないと言った。

「それは当然の位置づけに見えた」と彼は言った。

劇画「V for Vendetta」で人気になったガイ・フォークスのマスクをつけることで知られたアノニマスのメンバーは、また、エジプト、アルジェリア、リビア、イラン、チリ、コロンビア、そしてニュージーランドの政府のサイトもハッキングしていたとスペイン警察は言う。

「彼らは無所属の気ままな支部(ロイター通信によると「独立分子のつながり」)を組織化されており、"ゾンビ"というウイルスに感染したコンピュータを使って幾千と世界中に同時攻撃をしかける。これが、NATOが彼らを軍事同盟にとって脅威と見なす理由である」と声明の中で警察当局は述べた。

「彼らには、国家の管理体制(ロイターによると「行政機構」)を崩壊させる能力すらもある。」と警察当局はさらなる逮捕に一線を引かなかった。

(引用元:アルジャジーラ 10 Jun 2011)
http://english.aljazeera.net/news/europe/2011/06/2011610183714488896.html
写真:トルコの国のインターネット検閲に抗議してアノニマスはトルコ政府のウェブサイトを攻撃した(ロイター通信)

△アノニマスは世界的ハッカーの緩やかなグループとされ、ソニーがゲーム機に関する情報を公開した男性を1月に提訴したことに反発し、ソニーのウェブサイトを攻撃。ただ、今回の事件では関与を否定していた。(共同)
(引用元:毎日新聞 2011年6月11日)
http://mainichi.jp/select/world/news/20110611ddm041040125000c.html

△ソニーは複数のネット配信サービスにハッカーの侵入を受け、合計1億件超の個人情報が流出した。今回逮捕された3人と情報流出との関係については、現時点でははっきりしない。ソニーの米国統括会社の広報担当者は「捜査が継続中なのでコメントはできない」としている。
(引用元:日経 2011年6月11日)
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C9381959FE3E2E2E7948DE3E2E2E4E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2

△スペイン警察当局は10日、ハッカー3人を逮捕したと発表した。だが今回の情報流出に関与した証拠が見つからず、3人は同日中に釈放された。
アルメリアで拘束した人物の北部ヒホンの自宅を捜索したところ、PSN(ソニープレステネットワーク)に対してサイバー攻撃を仕掛けた記録が残ったサーバーが見つかったという。だがAP通信などによると、捜査責任者はPSNから個人情報を流出させた4月の攻撃に関与したとの証拠は見つかっていないと説明している。
(引用元:朝日新聞 2011年6月11日)
http://www.asahi.com/digital/internet/TKY201106110328.html

写真は、今年5月スペイン・マドリードで集会に参加したハッカー集団「アノニマス」のメンバーが使うマスクをかぶった人々(AP=共同)

△アノニマスは、ソニーの家庭用ゲーム機「プレイステーション3(PS3)」の基本ソフト(OS)を変更できるようにプロテクトを外したハッカーたちにソニーが法的措置をとったことに抗議し、ソニーへの報復を宣言していた。アノニマスは、PS3所有者には改造を含めPS3をどのように扱うかの自由があると主張していた。
(引用元:AFP 2011年5月5日)

2011/06/10

プーチンのロシアの悪習


容疑者3人が無罪放免になった2009年の裁判の映像をよく憶えている 被告3人がバカにしたような態度で最後まであざ笑っていた あの顔が忘れられない アンナの仕事のタフさを思うと悔しいし ロシアの悪習は許せない
 
◇ロシアがポリトコフスカヤ殺害の容疑者を逮捕

2006年に射殺されたジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤ暗殺の容疑者ルスタム・マハムドフをロシアが逮捕していると連邦政府の捜査官らは言う。

マハムドフは幾年も逃げ回ったあとに月曜の晩、チェチェンの両親の実家で拘束されたのを火曜日、ロシアの連邦政府調査委員会が発表した。
 
殺害に関与した疑いから、マハムドフの兄弟のDzhabrailとIbragimと元警察官のSergei Khadzhikurbanovが、数年間取り調べられてきている。

2009年の陪審裁判で3人全員が証拠不十分で無罪放免になったが、評決は最高裁によって取り消され、同じ容疑者で新たな取り調べが再開された。

政府の腐敗と権力濫用を酷評するすっぱ抜きを発表した二児の母、48歳のポリトコフスカヤは、2006年10月7日にモスクワの自宅アパートメントの階段ホールで射殺された。

悪習について報道

チェチェン紛争に対する異議申立で有名なポリトコフスカヤは、前ロシア大統領ウラジーミル・プーチンの人権侵害といわれていることに関しても報じた。彼女はまた、チェチェンの反徒とチェチェンのカディロフ一族によって率いられる、モスクワが後押しする現政府による虐待といわれていることについても報道した。

彼女の報道がますますチェチェン政府にとって脅威とみなされてきたころに彼女の殺害となった、チェチェン政府は敵対する人物への奔放な拷問、誘拐、殺害で非難されてきている。

ポリトコフスカヤは「プーチンのロシア」に加えてチェチェン戦争について数冊著述した、「プーチンのロシア」ではソヴィエト時代様式の独裁政治を新たに設けるため、ロシアのシークレットサービスが市民的自由の権利を抑えつけると彼女は非難した。

ポリトコフスカヤは彼女の業績のため、幾多の権威ある国際的な賞をもらうと同時に、殺害は請け負い殺人と広く理解されて、強固な国際的反響をスパークさせた。

ロシア国際通信社(Russian International News Agency)もしくはRIA Novostiの政治解説者でジャーナリストのDmitry Babichは、おそらくマフムドフはアンナ殺害の罪を犯したとのロシアの抵抗する新聞ノーヴァヤ・ガゼータ(Novaya Gazeta)のポリトコフスカヤの同僚たちの確信をアルジャジーラに伝えた。

「そこで重要な問題は、誰が殺害を行ったかではなく、誰が殺害を命じたか」だとBabichは言った。

「ご存じでしょうが、ノーヴァヤ・ガゼータは大いにロシア政府を向こうに回している、ですから、彼らはチェチェンの現指導部(親モスクワ)の何者かが暗殺の原因となっていると怪しみます。」

「ポリトコフスカヤの親族やほかの仲間のジャーナリストたちは、彼女が殺された日にこの二人の兄弟が彼女の動きを追跡していたことで意見が一致します。兄弟は、彼女のアパートメントの建物内で待っていた殺人者に実際に合図を送ったかどで容疑をかけられた。」

(引用元:アルジャジーラ 31 May 2011)
http://english.aljazeera.net/news/europe/2011/05/201153110365697723.html

◇ロシア女性記者暗殺、チェチェン人容疑者を拘束

2006年10月7日に自宅だったモスクワのアパートの建物内で射殺されたポリトコフスカヤさんの事件からは5年が経っているが、これまで実行犯も暗殺計画の首謀者も特定できずにいる。だが、マフムドフ容疑者の逮捕で、ようやく真相解明が進展する可能性が出てきた。

体制に批判的な独立系紙ノーバヤ・ガゼータの記者だったポリトコフスカヤさんは生前、チェチェンに関する報道記事で国際的な評価を得ていた。同紙はウラジーミル・プーチン大統領がチェチェン紛争を利用して民主主義を抑圧していると批判していた。同紙編集長のドミトリー・ムラトフ氏は今回の逮捕によって「真実が明かされることを願う」とコメントした。

一方、殺害されたポリトコフスカヤさんの息子のイリヤさんは、たとえ実際に引き金を引いた実行犯としてマフムドフ容疑者が有罪になったとしても、暗殺を指示した黒幕はわからないままだろうと述べた。

(引用元:AFPBB News 2011年5月31日)
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/crime/2803364/7286308

写真はポリトコフスカヤ、チェチェン紛争への異議申立とプーチン批判でよく知られていた(AFP)

モンゴル核処分場計画


抑え込んだりするから かえって不安を広げる それに情報提供は最低限ではダメ この場合には最大限出す 「最低限のことはやっている」などと、えばるなよ

◇放射性物質検出、静岡県が公表を制止 食品通販業者に

静岡県が、自主検査で国の基準を超える放射性物質が検出されたとホームページ(HP)で公表しようとした東京都内の食品通販業者に、公表を控えるよう求めていたことが分かった。

有機野菜などの会員制宅配サービスを行う「らでぃっしゅぼーや」(東京都港区)。同社は自主検査で基準を超えたと6日に県に報告。この際、HPでの公表を県が控えるよう求めたという。同社は商品を購入した会員に、経緯と商品回収の意向を伝える手紙を郵送したという。

静岡県経済産業部は、「消費者への連絡など最低限のことはやっている。HPで出すとかえって不安を広げかねない」と説明している。

(引用元:朝日新聞 2011年6月10日)
http://www.asahi.com/national/update/0610/TKY201106090710.html

◇在沖米海兵隊はおよそ10年後には完全撤退か

2022年の米国防長官演説に仮託し在外米軍の大幅縮小を"予言"した、匿名の国防総省幹部による論文「緊縮時代の国防・2022」が専門家らの間で話題を呼んでいる。

地域紛争に関する実務家や研究者ら向け専門サイト「スモール・ウォーズ・ジャーナル」で4月、退役歩兵将校で現役国防総省幹部によるものとして発表された。

論文では、医療保険への支出などで現在(1・6兆ドル)並みの1兆ドル(約81兆円)規模の財政赤字を続けた結果、同年までに利払いが国防予算の倍となる1兆ドル超となるほど米財政事情は悪化したとした。

その上で、国防予算の大規模な削減策として(1)在韓、在欧米軍の撤退(2)海兵隊の戦車や固定翼機を廃止(3)海軍艦船を100隻以上削減、など大規模なリストラを実施。在沖の海兵師団は廃止され、海兵隊全体は約3分の2に縮小させるなどとした。ただ在日米軍のうち海軍や空軍基地は「インド・太平洋地域での態勢強化」のため、閉鎖は各1カ所ずつにとどめるという。

現時点で米政府にこうした削減をする意図はないが、日米関係筋からは「ここまでやる可能性を現役幹部が考えていることには日本も注意を払うべきだ」との指摘も出ている。

(引用元:沖縄タイムズ 2011年5月30日)
http://www.okinawatimes.co.jp/article/2011-05-30_18511/

◇核処分場:モンゴルに計画 日米、昨秋から交渉

経済産業省が昨年秋から米エネルギー省と共同で、使用済み核燃料などの世界初の国際的な貯蔵・処分施設をモンゴルに建設する計画を極秘に進めていることがわかった。処分場を自国内に持たない日米にとって、原子炉と廃棄物処理とをセットに国際的な原子力発電所の売り込みを仕掛けるロシアやフランスに対抗するのが主な狙い。モンゴルは見返りとして日米からの原子力技術支援を受ける。だが、東日本大震災による東京電力福島第1原発事故で日本政府は原子力政策の抜本的な見直しを迫られており、「核のゴミ」を第三国に負わせる手法に批判が出そうだ。

原子力エネルギーは気候変動を防ぐ有効策とされ、原子炉1基数千億円のビッグビジネス。日本政府は原発輸出を国家成長戦略の柱に据え、ベトナムで受注に成功、インドやトルコとも交渉中だ。しかし、ロシアなどは原子炉と使用済み核燃料の引き取りをセットで販売しており、日米は不利な状況にある。

日本は英仏に再処理を委託、青森県六ケ所村に再処理施設建設を急ぐほか、同村に高レベル放射性廃棄物の一時貯蔵施設を保有するものの、他国に供給した核燃料の引き取りは極めて困難。2035年までに国内に最終処分地を選定する計画も難航が予想される。

米国もブッシュ前政権が02年にネバダ州に最終処分地を選定したが、地元の反対でオバマ政権が09年に計画中止を決定。使用済み核燃料の処分問題が宙に浮いてしまった。

このため日米は、処分問題の解決と「国際的な原発売り込みの弱点を埋める」(経産省)ため、地盤が強固なモンゴルに貯蔵・処分施設を造ることで一致。施設は地下数百メートルとなる見込みだ。経産省は計画実現で、原子炉メーカーの東芝、日立などの国際的な原子力ビジネスを支援できるとみている。

また国際原子力機関(IAEA)が、「モンゴルはウラン推定埋蔵量は150万トン以上の可能性がある」と指摘しており、開発が進めば世界トップ3のウラン供給国となる可能性が高い。日米は計画実現でウラン燃料の安定確保も狙う。

日本は大震災で原発政策の見直しを迫られているが、国内すべての原発をなくしたとしても、処分施設は必要。ただ、技術支援の見返りに核のゴミを他国に引き受けてもらう手法は、電源3法交付金による地域振興策をセットに福島などで原発の建設を進めたのと同じ発想と言える。

(引用元:毎日新聞 2011年5月9日)
http://mainichi.jp/select/world/asia/news/20110509k0000m040142000c.html

トップの写真はモンゴルの原発最有力候補地のバヤンタル村。旧ソ連軍が建てた士官宿舎は廃虚になっていた(毎日新聞、ウランバートル会川晴之撮影)。

◇モンゴル核処分場計画:廃虚の村に原発の夢…現地ルポ

見返りに技術支援

首都ウランバートルから東南に約200キロ。中国国境に向かう鉄道沿いに、蜃気楼のようにたたずむ廃虚のビル群が姿を現した。

群青の空の下、乾いた風以外は物音ひとつしない広漠の大地。その中にポツンと、90年代初めまで駐留した旧ソ連空軍部隊が残した5階建て士官宿舎が10棟。住民がひとつの建物に住む以外は、どのビルも窓ガラスなどが持ち去られた廃虚だ。

日米がモンゴルで核廃棄物処分場の建設計画に乗り出した昨年9月、その「見返り」としての原発立地に、モンゴル原子力開発計画トップで物理技術研究所のチャドラー所長が、ここを「最適地」に選んだ。ソ連軍が残した舗装道路、鉄道、電線などがあるからで、原子炉冷却用の「豊富な地下水や大きな河川も近くにある」という。

しかし、さらに北東40キロの第2候補地バヤンジャルガン村や第3候補地ダルハン村周辺は、乾燥しきった大地。地図には湖があるが、枯れていた。これでは原子炉を冷やす大量の水が期待できない。

モンゴルの国土は日本の約4倍、人口は大阪市とほぼ同じ約250万人、1人当たりの国民所得は日本の30分の1だが、石炭、金、銅、ウラン、レアアースなどの鉱物資源が眠る。

中でも世界最大とも言われるウランを産出、活用すれば「石油や天然ガスで潤う中東諸国のような豊かな国になれる」(経済産業省幹部)との夢がある。

中露排し発展模索

モンゴルが原子力技術を求めるのは、旧宗主国の中国とロシアにはさまれた内陸国であるためだ。

モンゴルには豊富な石炭が埋蔵しているが、モンゴル南部で開発予定の巨大炭鉱から中国天津港まで鉄道で1100キロ、ロシア極東ナホトカ港まで3000キロもある。大量輸送が可能な豪州炭、南アフリカ炭などとの価格競争には勝てない。
 
国営原子力会社モンアトムのバダムダムディン会長兼最高経営責任者は2020年にはモンゴル産ウランを原料とした核燃料加工を始める目標を示し、 「技術力のある東芝と協力したい」との構想を語った。さらに「民主化直後の92年から無償援助を続けた日本の人々の気持ちは、モンゴル国民の心に届いてい る」と強調した。

しかし、東京電力福島第1原発事故を機に、モンゴルでも原発の安全性への懸念が高まった。モンゴル国営モンツァメ通信のアディヤソレン記者(政治担当)は「計画が事実ならば極めて危険な話。国民の健康と安全を損なう恐れがある」と警戒感を隠さなかった。

それでも原発推進派は「モンゴル国民は日本に強い親しみを感じている。日本の原発なら受け入れる素地がある」(チャドラー所長)との期待がある。

(引用元:毎日新聞 2011年5月9日)
http://mainichi.jp/select/world/asia/news/20110509k0000m040143000c.html

2011/06/09

選定済みの核のゴミ捨て場


◇核のゴミ捨て場 無害になるまで数万年

2011年4月2日、渋谷アップリンクにて緊急公開された「100,000年後の安全」という映画が話題を呼んでいる。原子力発電の過程で生じる人体に有害で処分が困難な高レベル放射性廃棄物を地中500メートルの施設に埋める「地層処分」をテーマにしたドキュメンタリー映画だ。

舞台となっているのはフィンランドのオルキルオトという僻地。2001年にフィンランド政府が「核のゴミ捨て場」として選んだのがこの地で、映画では「放射性廃棄物を管理するには地層処分しかない」という意見と、「放射性廃棄物が無害になるには数万年かかる。そのときまで安全だとなぜ言えるのか」 という主張が登場。フィンランドをはじめ欧米諸国で地層処分が深刻な問題となっていることが取り上げられている。

ここ「原発大国」日本でも、核のゴミをどう処分するかという議論が長年続いている。現状ではやはり「地中深くに保管するしかない」ということで、政府は、2030年頃に地層処分を開始する目標を掲げている。しかし、その処分地の選定に携わる原子力発電環境整備機構(通称NUMO)によると、 「現在のところ、候補地に名乗りを上げている自治体はない」状態ということだ。

NUMOの説明では、処分施設の建設地の選定には自治体の自発的な応募が必要で、その後、3段階にわたる調査を行った後に、ようやく地層処分が開始される。つまり、自治体の応募がなければその調査もできないということだ。

しかし、有害で何百世代先にも影響を及ぼす放射性廃棄物をやすやすと受け入れ、「核のゴミ捨て場」になろうとする自治体などあろうはずもない。NUMOは候補地の募集を進めるべく、年間数十億円を投じてPR活動を行ってきたが、福島第一原発の事故があったため、今後さらに選定作業が難航するのは間違いない。

ところが、である。地層処分を推進する機関が、自治体や住民の許可を得ることなく、極秘裡に地層処分に関する調査を進めていたのである。

本誌は、2005年3月30日に、特殊法人・核燃料サイクル開発機構(核燃機構)が作成した報告書を入手した。この資料は処分地の選定を進めていた動力炉・核燃料開発事業団(動燃)が行ってきた地層処分に関する調査結果をまとめたもの。

「プルトニウム入りの水を飲んでも大丈夫!」というPRビデオを作り、世界から非難を浴びた動燃は、80年代より全国500カ所以上から地層処分を行う「適正地」を探す調査を水面下で進めてきた。これを見ると、北は北海道から南は鹿児島まで、全国88カ所の地域が放射性廃棄物の「処分地として適正」であると報告されている。その4分の1以上が東北と今回の被災地に集中している。

地層処分は、その安全性についてもいまだ議論がわかれている。地層処分を推進する機関は、「地中深くに放射性廃棄物を埋めることで放射性物質が簡単に漏れ出すことはない。地層処分は長年にわたって安全かつ確実に廃棄物を管理する方法である」と謳っているが、原発の安全神話よろしく、地層処分の安全性についても「安全とはいえない」と疑問を呈する声も少なくない。原子力資料情報室の伴英幸共同代表はこう指摘する。
「頑丈な容器に廃棄物を詰めて地中深くに埋めるのですが、問題は500メートルの地中に埋めても、いずれ放射性物質が漏れ出すのは間違いないということです。それが何年後なのかはわかりませんが、現在の技術で数万年後までそれを封じ込めることが可能かどうかは非常に疑わしいのです」

勝手に処分場を決めれば大変な反発が予想されるので、政府も推進機関も表向きは「住民・自治体の理解なく、調査は進めない」と言い続けてきた。にもかかわらず、裏ではなんの説明もなしに調査を進めてきたわけだ。その背景を、伴氏はこう説明する。

「政府は2030年頃から地層処分を行うというスケジュールを組んでいますので、このスケジュールありきで物事を運んできたのでしょう。地層処分に関する調査を行うには自治体の承認が必要ですが、自治体が立候補するのを待っていたらとても開始には間に合わない。だから、立候補する自治体を待つ一方で、独自に"地層処分を行うのにふさわしい地域"を調査していたということです」

さらにこの報告資料を丹念に見ていくと、あることに気がつく。福島県の浪江町、双葉町、飯舘村など、福島第一原発周辺自治体をはじめとして、岩手県釜石市、大船渡市、陸前高田市など、今回の大地震で深刻な被害を受けた東北の自治体の名前がずらずらと並んでいるのだ。

その数、福島、岩手、秋田、青森、宮城、山形の東北6県で合わせて25カ所。これだけでも他の地方と比べて突出しているが(次いで鹿児島、宮崎、長崎と九州地方が16カ所)、茨城と北海道を含めれば41カ所と、4割以上が茨城以北の地域で占められるのだ。あれだけの大地震が起こった地域が「地層処分の適正地」と報告されていた。一体どんな調査が行われたのか。 
 
東北には21基の原発があるが、これは他の地方と比べても遥かに多い。さらに青森には六ヶ所再処理工場があるなど、東北には核に関連する施設が集中している。

そこに加えて、20カ所を超える「適正地」である。原発事故に苦しんでいる東北地方の人々がこの報告書を見れば、「東北はあらかじめ"核のゴミ捨て場"の予定地として、見捨てられていたのか」と強く思うのではないだろうか。

旭川大学学長の山内亮史氏はこのように語る。「"処分場"に選定されると多額の補助金が自治体に落ちてきます。ですから、過疎が進む地域ほど補助金をぶら下げれば誘いに乗ってくると思っているのでしょう。原発もそうやって作られてきましたが、"核と過疎"は密接に結びついているのです」

山内氏は、80年代初頭から北海道の幌延町周辺で進められてきた地層処分に関する調査・研究に真っ向から反対してきた人物だ。山内氏の話から、国や推進機関がどれだけ強引なやり方で「核のゴミ捨て場」を擦り付けようとしてきたかがよくわかる。

「80年代初頭、ちょうど地層処分に関する議論が盛んになったころ、時の科学技術庁長官だった故・中川一郎衆議院議員が幌延町を訪ねてきて、"この町はこれから人口が増えるということはないし、新しい産業が出てくることもない。多額の補助金が地元におりるから、廃棄物処分に関する施設の誘致に名乗 りを上げてはどうだ"と話をしたのです。この話は一気に広がり、周辺7町村の大半の住民がこれに反対しました。ところが85年のある日の真夜中に動燃が地質を調べるためのボーリング作業を突然開始したのです。これに反対する住民たちを排除するための機動隊まで配備され、逮捕者も出たほどです」

住民の理解を得るのとはほど遠いやり方で調査が進められることになった。結局、幌延町には深地層研究センターが建設され、現在では最先端の地層処分研究を行う町となっている。

(引用元:現代ビジネス 2011年6月9日)
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/7207

◇だれにも保障できない10万年後の安全
放射性廃棄物の埋蔵をめぐって未来の地球の安全を問いかけるドキュメンタリー映画「100,000年後の安全」(2009年、79分、デンマーク、フィンランド、スウェーデン、イタリア) 監督・脚本:マイケル・マドセン

毎日、世界中のいたるところで原子力発電所から出される大量の高レベル放射性廃棄物が暫定的な集積所に蓄えられている。その集積所は自然災害、人災、および社会的変化の影響を受けやすいため、地層処分という方法が発案された。
フィンランドのオルキルオトでは世界初の高レベル放射性廃棄物の永久地層処分場の建設が決定し、固い岩を削って作られる地下都市のようなその巨大システムは、10万年間保持されるように設計されている。
廃棄物が一定量に達すると施設は封鎖され、2度と開けられることはない。しかし、誰がそれを保障できるのか。10万年後、そこに暮らす人々に危険性を確実に警告できる方法はあるのだろうか。彼らはそれを私たちの時代の遺跡や墓、宝物が隠されている場所だと思うかもしれない。そもそも、 未来の彼らは私たちの言語や記号を理解するのだろうか。

(引用元:映画「10万年後の安全」公式サイトより)
http://www.uplink.co.jp/100000/introduction.php

本作品はフィンランドのオルキルオトに建設中の、原発から出る高レベル放射性廃棄物の最終処分場"オンカロ(隠された場所)"と呼ばれる施設に世界で初めてカメラが潜入したドキュメンタリー作品。
フィンランドでは、自国の原発から出る放射性廃棄物の最終処分場として、固い岩盤を掘削し地下500メートルにまるで地下都市のような巨大な施設を作ることを計画している。現段階では正式に運用されるのは2020年を予定する。
映画は、安全になるまで10万年を要するという高レベル放射性廃棄物を、果たして人類が10万年間も安全に管理できるのか!?という問題をフィンランドの最終処分場の当事者たちに問いかける。

マイケル・マドセン監督の言葉:
10万年もの耐久性がある世界初の放射性廃棄物の最終処分場を造るオンカロ・プロジェクトは、建築学的にも哲学的にも、これまでのどの先人の試みをも越えるものです。現代の異様な解決法は、新しい何かを表しており、われわれの時代の象徴になると思っています。
記録しがいのある(暴きがいのある)現実が1つの実体のみで構成されているとは思いません。むしろ、現実とはその解釈によって決まる解釈の余地があるものだと信じています。つまり、私は、どのように現実が解釈できるか、解釈されているのか、その可能性とそれを構成するものに興味があるのです。

△上の写真は映画の公式サイトより
http://www.uplink.co.jp/100000/

◇福島11地点でストロンチウム 原発から60キロでも

文部科学省は8日、放射性ストロンチウムが東京電力福島第一原子力発電所から62キロ離れた福島市など、福島県内11カ所の土壌で新たに検出されたことを明らかにした。放射性セシウムが検出されたところでは、微量に見つかるとされており、それが証明された形だ。放射性ストロンチウムには半減期が長いものがあって、体に入ると長期間影響を及ぼす可能性があり、監視が必要だ。

検出されたのは4月10日~5月19日に採取された土壌。福島市では半減期約29年と長いストロンチウム90が1キロあたり77ベクレル、半減期約50日と短いストロンチウム89が54ベクレル検出された。

最も多かったのは浪江町赤宇木で、それぞれ250ベクレルと1500ベクレル。北西部に36キロ離れた飯舘村では120ベクレルと1100ベクレルで、 これまでに20キロ圏内で検出されていた値よりも高かった。ほかに田村市、広野町、川内村、南相馬市、二本松市でもストロンチウムが検出された。

(引用元:朝日新聞 2011年6月9日)
http://www.asahi.com/national/update/0608/TKY201106080682.html

2011/06/07

大腸菌と失業と原発ビジネス


◇E. coli(大腸菌)の発生

汚染されたサラダ野菜に関連づけられるE.coli(大腸菌)勃発はドイツ、スウェーデン、および他の国々で、少くとも22人の死亡者と何百もの感染をもたらしてきている。

EUの健康委員会は、目下のところ大腸菌の発生は地理的にドイツ北部に限定されており、ヨーロッパ全体のコントロールを必要としないと述べている。

最新の集中はハンブルク南、ユルツェンのドイツ農場のもやしに集まっている。けれども、農場から採取された40点のサンプルの最初の23点は陰性だった。

流行が、通常は糞便または糞便細菌を介して伝染する腸管大腸菌(出血性)の菌株かどうかに関して、火曜日のある報告が疑問を投げかける。

△E. coli (Escherichia coli )大腸菌とは何ぞや?

E. coliは大腸菌(Escherichia coli)の略。ヒトや他の動物の腸内にいる細菌の類型だ。

ほとんどの菌株は無害だが、なかにはヒトに症状をもたらしうる毒素を引き起こす可能性がある。

ヒトが被りうる病気の苛酷さはかなり異なるが、大腸菌の種類によっては重度のけいれんや下痢を引き起こす。

先の発生はO157菌株に結びつけられてきているが、今回はなにか違うように思われる。

細菌の表面の"マーカー(しるしとなるもの)"を探す初期テストでは、それがO104菌株であることを示した、世界保健機構がまれだと言ったO104は、以前人間に検分されていたが、発生では一度も検分されていない。

英国での発症例は合計11件。
3人が致命的となりうるHUS(溶血性尿毒症シンドローム)の合併症を発現している。
全員がドイツでの感染を拾ったものらしい。UKではヒトからヒトへ大腸菌が感染している証拠はないとHPAは述べた。

写真は大腸菌、致命的となりうる毒素を生む

(引用元:BBC News 7 June 2011)
http://www.bbc.co.uk/news/world-europe-13677348


アメリカの目下の失業率は大恐慌の間よりいっそう悪い事態だと

◇悪いのは心得ている、けれども、金曜に公表された最新の米失業率報告書は1930年代以来われわれアメリカ人が最悪の不況状態であるのを証明する。

この国の全失業者の45.1パーセント、およそ620万のアメリカ人が6カ月余り仕事のない状態にある、これは世界大恐慌の間より高い割合だ...

(引用元:alternet by Julianne Escobedo Shepherd)

http://www.alternet.org/newsandviews/article/607187/unemployment_now_worse_than_during_great_depression
以下は、現代ビジネスよりNYタイムズ紙の記事の翻訳

◇原発依存を助長する日本の文化

島根原発(鹿島)が40年以上前にこの地に計画されたとき、この田舎の港町は激しく抵抗し、原発を経営する予定であった中国電力は、ほとんどその事業計画を捨てるところだった。怒った漁民は、何世代にもわたって魚と海藻を漁獲してきた場所を守ると誓った。

20年後、中国電力が3番目の原子炉の設置、拡張を検討したとき、鹿島は再び素早い行動に出た。地元の漁協に促され、町議会は賛成15、反対2で、40億ドル(3200億円)の原子炉を建設するよう要請を出した。

鹿島町のような逆転は日本ではよくある話で、これは、現在までの日本のゆるぎない原子力の追求と、54の原子炉がある周辺の町に広範な草の根の反対運動が存在しないことの説明に役立つ。3月11日、地震と津波が福島第一原子力発電所で原子力危機を生んだあとにも、これは当てはまる。この地震が起こりやすい国が、いったい原発の安全を十分に担保しているのか、という深刻な質問をこの危機は提起したが、今までのところ、この危機的状況は小さな反応しか生みだしてはいないのだ。

鹿島町の話が暗示するように、日本政府は本質的に、手厚い交付金や保証金や仕事をばらまくことで地域からの支持や少なくとも黙認を買うことができた。経済産業省によると、2009年度だけで東京は11億5000万ドル(9兆2000億円)を発電所を持つ地域の公共事業に投じた。専門家によるとその金の大部分は原子力発電所の近くの町や村に流れる。

そしてそれは氷山の一角にすぎない。大量の交付金、資産税、所得税からの収入、個人補償、原発企業から来ると広く信じられている地元の金庫への"匿名"の寄付すらあると専門家は言う。

現金の流れの大部分は政府交付金の洗練された制度である電源三法の所産で、これは日本の原発環境を形づくり、公共事業を戦後もっとも手強い政治派閥形成に利用した、当時の権力者 田中角栄首相が1974年に作った法律だ。

電源三法は、日本のすべての電力消費者にガス・電気・水道料金の一部として原発を立地する町や村に流しこむ税金を支払うことを命じた。原子力産業を規制し交付金を監督する経済産業省の官僚は、これら交付金に地元がどれほど依存するようになったかの詳しい説明を拒否した。

政治専門家は、交付金が原発の受け入れを促すだけでなく、時がたつにつれてその拡大をも促すと言う。交付金は設備や原子炉が稼働し始めるとすぐに最大年額を過ぎ、減少していくように設計されている。

「多くの場合、人口減少で税を課せる人口が少ない町は、喉から手が出るほど金がほしくなってきます」と、電源三法を研究したパーデュー大学の政治学者ダニエル・アルドリッチが言う。

原子炉の寿命と共に交付金が減り続けると、自治体は新しい原子炉建設を受け入れる圧力にさらされる。アルドリッチが言う。「地元自治体は最初の原子炉から得た金の使いっぷりに馴染み、そして2番目、3番目、4番目、5番目の原子炉が同じ金の使い方を続けさせるのです」

福島大学の清水教授によると、福島第1原発と近くにある福島第2原発は直接間接に1万1000人の人々を双葉町を含む自治体で雇用した。これはおよそ2世帯から一人の割合になる。1974年以降、福島県の自治体は発電所に33億ドル(2640億円)の交付金を受けていて、その大部分が二基の原発施設向けであると清水教授は言う。

主に1970年代に受け取ったこれら巨大な交付金にもかかわらず、双葉町は最近予算問題に悩み始めた。鹿島同様、原発関連の財産税などの他の収入といっしょに交付金が漸減した。2007年までに双葉町は日本でもっとも財政的に問題を抱える町の一つとなり、ほとんど破産状態となった。町の職員は、景気のいい交付金で建てられた公共施設の維持コストと気前のいい交付金がいつまでも続くと信じた貧弱な経営を非難した。

1988年から2006年まで福島県知事をつとめ、原子力産業の批判者となった佐藤栄左久氏によると、最初の原子炉が稼働して30年目の今、双葉町は町長の俸給すら支払えないのだという。

双葉町の財政危機の解決法は、日本政府と東電と福島第1の経営者に新たに原発2基の建設を頼むことであった。その結果、福島第1の原発は合計8基となった。その要請で双葉町は直ちに新たな交付金を得ることになった。

「"麻薬"という表現がいいかどうかはともかく」と佐藤氏が言う。「一回やったらもう絶対に2回目がほしくなるんです」

(引用元:現在ビジネス 2011年6月7日)
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/7514

2011/06/05

ごく普通に放射能


後戻りして何が悪い それがまちがった方向ならなおさらだ
この現状を招いたにもかかわらず、日本はまだ原発推進の国策を変えない

◇「(原発に)ノーと言う決意を」 九条の会で大江健三郎さん

憲法9条を守ろうと2004年に結成された「九条の会」が4日、東京都内で講演会を開き、作家の大江健三郎さんが福島第1原発事故について「ごく普通の環境の中で子どもが放射能に殺されようとしている。(原発に)はっきりとノーと言う、平和をつくり出す決意を確かめよう」と呼び掛けた。

大江さんは、国内で原子力利用の法整備が進んだのは、米国の水爆実験で多くの日本船員らが被ばくした第五福竜丸事件(1954年)の翌年だったと指摘。「(原発を)造らせないという方向の法律を作ることもできたはずだったが、逆の道を進んだ。その行き着くところが今回の原発事故だ」と述べた。

また、哲学者の鶴見俊輔さんは「後退を許さない文明」のあり方に疑問を呈し、「大国になったつもりで文明の進歩をひたすら信じ続けてきた日本国民は、日米戦争に敗北してもなお目をそらしてきた根本の問題に直面している」と強調した。(共同)

(引用元:東京新聞 2011年6月4日)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011060401000694.html

ちょっと待ってくれ かんべんしてほしい

◇被災者の生活保護打ち切り相次ぐ 避難所生活など理由

東日本大震災で被害が大きかった宮城、福島両県で、生活保護受給中の被災者に対し、避難所生活で住居費がかからないことや、義援金を受け取ったことを理由にした保護の廃止や停止が相次ぎ、少なくとも7例あることが両県の弁護士会や生活支援団体への取材で4日、分かった。

東日本大震災を受け、厚生労働省は生活保護に関しては阪神大震災時の措置にならい、義援金などの一時金は収入とみなさないことや、被災者の個別の事情に配慮するよう各市町村に通知。

弁護士会などが確認したのは宮城県で4件、福島県3件の計7件。生活支援団体「生活と健康を守る会連合会」(東京)によると、被災各地で保護打ち切りの相談が増えているといい、連合会は「実際の廃止・停止件数はもっと多いはず」としている。

福島県南相馬市の男性は、義援金や東京電力からの賠償金の仮払いが収入とみなされ、5月25日に生活保護を廃止された。宮城県では仙台市、塩釜市、名取市で事例が報告されている。名取市の避難所の男性(69)は避難所生活で住居費がかからないことを理由に5月1日付で保護を停止された。(共同)

(引用元:東京新聞 2011年6月4日)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011060401000532.html
写真は「すごい犬!」というのでいま話題の、ビンラディンを追いつめた軍用犬カイロ
これ関連のニュース記事は近々メールマガジンにて流す予定 要チェック

2011/06/03

名前はカネロス!

オサマ・ビンラディンを仕留めるのに米海軍特殊部隊の精鋭には彼らを助けるヒーロー犬がいたそうだが これはアテネのアナーキー犬のはなし 名前はカネロス!

◇アテネのリオットドッグ

果敢な犬といえば、ギリシャにはこの犬がいる。金融破綻などでここ数年デモや抗議行動で荒れるギリシャのアテネで、重装備のギアで立ちふさがる警官隊も催涙ガスもなんのその、シールドを振り回す警官隊の前に勇敢に飛び出す一匹の犬が話題になっている。

名前はカネロス。ギリシャ語でシナモンを意味する名は、毛色からきてるようだ。カネロスは2008年からアテネの街頭で少なくとも10回はみずから進んで抗議行動に参加してきている。

2009年3月、デモ隊に立ち向かう暴動鎮圧警官隊の前にあたかもガンジーのごとく座るカネロスはこの時デモ隊のアイコンになった。フェイスブックに設けられた「Riot Dog」のページには4000人のファンがいるという。

2011/06/02

メガワット級蓄電システム


ポスト3.11のエネルギーのあり方について、朝の主婦の井戸端会議では、自然エネルギーに転換するには(どう電力をためるか!?)大容量の蓄電システムがどうしても欠かせない!となった... 
6月1日のながさきニュース(長崎新聞)にグッドタイミングな蓄電システムの紹介があった 輸出用のみならず、国内供給でぜひ考えて!

ESSによる発電量の安定化モデル

◇大容量の蓄電システム 三菱重工長崎で国内初実証

三菱重工は、電力をためるリチウムイオン電池をコンテナに搭載し、移動が可能な大出力、大容量の「メガワット級大型蓄電システム」(ESS)の実用化に国内メーカーとして初めて乗り出す。大災害時の非常電源など用途は多様だが、自然エネルギーの電力供給系統を安定させる中枢インフラとして、主に欧米での需要を見込む。年内の輸出も視野に入れている。

東日本大震災による福島第1原発事故を機に注目される太陽光や風力などの自然エネルギーは、発電量が天候に左右され一定しないことが難点の一つだが、ESSの併設によって瞬時に出力変動の調整ができ、停電などの障害が防止できる。世界的に同様システムの導入例はなく「海外メーカーも計画、実証段階」(同社)という未開拓市場に参入する。

7月から長崎造船所(長崎市)内にある専用工場で実証試験に本格着手。大型コンテナなどに最大出力1メガワットのパワーコンディショナーと自社製リチウムイオン電池2千個以上を搭載し種々の性能を試す。ESSはコンテナ単位の増設が可能で、自然エネルギーの利用割合が高い欧米の電力会社との間では既に、数十メガワット単位での商談が入っているという。

三菱重工のリチウムイオン電池は開発時から産業機械向けに特化し、携帯電話やパソコン向けの他社製品に比べて大容量で、長寿命なのが特徴。これらをシステム化したESSはコンテナ車での移動が可能で、災害時の携帯電話の移動基地局や大規模な避難所の非常電源、走行中に“電欠”となった電気自動車(EV)への充電-など多様な需要も想定される。

三菱重工リチウム二次電池事業化推進室(横浜市)の栗原幹室長は「蓄電池の製造からシステム化、電力系統の円滑運用というエネルギーの安定供給の一貫した流れに、総合的に対応できるのが強み」と語った。

http://www.nagasaki-np.co.jp/kiji/20110601/03.shtml

△京大宇治キャンパスに研究拠点 次世代蓄電池開発へ

宇治市五ケ庄の京都大宇治キャンパスに次世代エネルギーの研究拠点が完成し、竣工式が1日、現地であった。電気自動車に搭載すれば走行距離400キロと、ガソリン車並みの蓄電池の2030年実用化に向け基礎研究を進める。リーダーの小久見善八・京大特任教授は「大震災時の計画停電にも対応できる蓄電池を目指す」と話している。

リチウムイオン電池を上回るエネルギー密度の高い次世代蓄電池の研究は、京大と独立行政法人「新エネルギー・産業技術総合開発機構」を中心に2年前に始まったが、分散していた研究拠点を今回完成した施設に集約した。

立命館大など全国12の研究機関と企業12社の研究員約40人が常駐し、「産官学連携によるオールジャパン」(松本紘総長)で取り組む。15年度までの研究予算は総額約200億円。

施設は4階建てで、総工費12億円。全館の照明をLEDにし省エネに取り組むのは、全国の国立大学法人で初という。

(引用元:京都新聞 2011年6月1日)

上の写真は、グローブボックスと呼ばれる蓄電池の実験装置(宇治市五ケ庄・京都大宇治キャンパス)

もうひとつ"ポスト3.11:放射能と共に生きる"ことを認識しての動き

◇プルトニウム排出する薬剤承認へ 厚労省部会

体に入った放射性物質を排出させる薬剤2品が、7月にも医薬品として承認される見通しになった。1日開かれた厚生労働省の薬事・食品衛生審議会の部会で、意見がまとまった。

2剤は「ジトリペンタートカル」(販売名)と「アエントリペンタート」(同)。どちらも主に点滴薬として使われ、日本メジフィジックス社(東京都)が輸入販売する。

厚労省によると、原発事故などで放射性物質を大量に吸い込んだり、傷口から入り込んだりしてしまった時に使われる。プルトニウムなどを尿から体外に出す効果が認められているという。2010年10月時点で、米独仏の3カ国で承認されている。

放射性物質の除去剤で国内で承認されているのは放射性セシウム用の「ラディオガルダーゼ」がある。

(引用元:朝日新聞 2011年6月2日)
http://www.asahi.com/national/update/0601/TKY201106010727.html