見つけた 犬としあわせ

こころがどきどきするもの見つけたとき、それを作品にしたり、思わずなにかの形にして人に伝えたくなります。 見つけたとき感じたしあわせ感覚がひとしずくでも誰かに伝わったら、ダブルでハッピーです。

2012/08/28

ルーゴ罷免と遺伝子組換え企業



ずっと気になっていることがある。今年6月22日、議会クーデタと呼ばれる事態によりパラグアイのフェルナンド・ルーゴ大統領が弾劾された。土地をめぐる衝突で警官6人、農民11人が死亡した事件の責任を問う形の弾劾裁判でパラグアイ議会は39対4でルーゴ大統領の弾劾決議を可決した。元牧師のルーゴ大統領はかつて「貧者の司教」と呼ばれ、農民の権利を擁護したことで知られている。アルゼンチン、ブラジル、ベネズエラ、チリ、ウルグアイは、ルーゴ大統領の追放を非難している。

◇今回のパラグアイでのクーデタは、2009年にウィキリークスが暴露した米国外交筋の流した大統領弾劾計画の筋書き通りだった。ルーゴ大統領の失策を通じて弾劾し、副大統領に交代させる。メディアと遺伝子組み換え企業、大地主、カトリック教会の連携。
日本では報道されないが、パラグアイでのクーデタ(大統領弾劾)の背後には遺伝子組み換え企業がいる。4割の輸出を占める大豆のため、小農民や先住民族が土地を追い出され、100人を超すリーダーが殺害されている。国外の家畜の餌のために人々が飢える。

(引用元:ネオリベラリズムの究極の姿 2012年7月23日)

◇ラテンアメリカのクーデタの新モデルを成功させてはならない

ホンジュラスの大統領を罷免させたクーデタ3周年を来週に控え、パラグアイのフェルナンド・ルーゴ大統領は同じような議会クーデタで大統領の座を追われた。「ホンジュラスはパラグアイの事件の演習だった」とルーゴ大統領は、民主主義抵抗運動に国際連帯を示すためアスンシオンを訪問したIUFラテンアメリカ地域書記長ヘラルド・イグレシアスに語った。

2009年のホンジュラスのクーデタは、当初、南米地域や米国の組織に非難された。クーデタの直後に事実上の政府の茶番めいた選挙が行われ、当初の制裁と非難の波は撤回され、黙認され、承認に変わった。

民主主義がずたずたにされ、ホンジュラスは抑圧と広がる貧困の悪夢の螺旋に突入した。労働組合活動家、農民活動家、ジャーナリストが殺害されたが、犯人は処罰を受けていない。それでも民主勢力は抵抗を続けている。

ホンジュラスと同様、パラグアイは絶望的といってもいいほど貧しい国で極端な不平等が存在する。富と貧困の鍵を握るのは土地で、まだ状況がはっきりしていない小作農と警備勢力の衝突はクーデタの口実に使われた。長期にわたるストロエスネル独裁政権下で繁栄する田舎の富豪は、彼らの特権にしっかりしがみついている。

最近のラテンアメリカのクーデタの新モデル(指導者が民主的に迅速かつ静かに罷免された後にのみ専制が出現する)を事実上の政府とゆっくりと進む正当化で成功させてはならない。ルーゴ氏が政権を回復するまで、あらゆる可能な圧力を維持し、ホンジュラス政府へも圧力をさらにかけていかなければならない。

(引用元:IUF労働組合連合会 2012年7月12日)

◇パラグアイ続報

メキシコのホルナーダ紙記事「ルーゴ氏の罷免、米国の政治策動」は、弾劾騒ぎの最中の22日に保守政党の下院議員らが米軍高官と会見し、国内に米軍基地を設置する交渉を行っていたと報じた。

これの元ネタ、パラグアイの新聞ABCコロルによると、その議員はホセ・ロペスといい、「倫理市民連合」(UNACE)の幹部で下院防衛委員長の職にある人物。ホセ・ロペスは会見の席でボリビア国境地帯に米軍基地を設置するよう「期待」したという。

ホセ・ロペスはさらに会談後のインタビューで、ボリビアが軍拡を進めており、その脅威に対抗するため米軍基地設置が必要と述べ、みずから米軍との接触を明らかにしている。

アメリカは以前からパラグアイへの軍事進出を狙ってきた。前大統領の時代にはパラグアイ軍との合同演習も行ってきた。

しかし2008年にルーゴ大統領が就任すると、合同演習は打ち切られた。さらにルーゴは基地建設への拒否の態度を明確にした。ウナスールやメルコスールはこのルーゴの態度を歓迎し支持した。

ホルナーダ紙は、これらの事情が国会クーデターの背景にあると指摘している。