見つけた 犬としあわせ

こころがどきどきするもの見つけたとき、それを作品にしたり、思わずなにかの形にして人に伝えたくなります。 見つけたとき感じたしあわせ感覚がひとしずくでも誰かに伝わったら、ダブルでハッピーです。

2017/10/04

真実は不都合 阻止すべき敵

◇権力を恐れずに真実を話すこと
ワシントンポスト紙 September 26, 2017

エミー賞授賞式(9月17日)でのホワイトハウス前報道官ショーン・スパイサーの短い出演はアメリカ合衆国では権力を得ている人たちが国民を欺くのと引き換えに遺憾ながらあまりにもめったに深刻な結果に直面しなさすぎることを見苦しく思い出させるものだった。スパイサーは短いホワイトハウス在任期間中に彼がついたウソをたいしたことはないように見せるために全米にテレビで放送されるハリウッド最大の夕べで演壇を与えられた。一方、この国である種の真実を話すことで、特に彼らが権力に異議を申し立てるときに、たいていどれほど刑を持って懲らしめられるかの戒めに私たちは遭遇し続ける。

今月、大学の名声のある政治学協会(IOP:Institute of Politics)が客員研究員としてつとめるため告発者チェルシー・マニングを招いた、そしてそのあと招待を取り消したとき、ハーバードは論争を誘発した。2010年、当時、陸軍兵士だったマニングはイラクとアフガニスタンでの不正を暴露した秘密文書という発見物をリークした。「マニング文書で明らかになる重要なすっぱ抜きは… 挙げるにはあまりにも多くのものからなりすぎる」と報道機関自由財団(Freesom of the Press Foundation)専務取締役トレヴァー・ティムは書く。「しかし、その文書には政府が公然と認めたよりもはるかに多くの人々をアメリカ合衆国がイラクで殺害したという事実、イラク兵士を拷問して苦しめたことに米兵が気づかぬふりをしたという事実、米兵による一般市民の殺害をアメリカ合衆国が隠蔽したという事実が含まれる。」

マニングはスパイ行為制定法(Espionage Act)に違反した罪でほぼ7年刑期をつとめた、そして拷問に関する(報告書を提出する)国連特別報告者が“残酷で非人間的で面目を失わせる”と呼んだ長い期間の独房監禁を耐えた。バラク・オバマ大統領が彼女の刑を減刑したあと、5月に解放された。それからずっとマニングはトランスジェンダーの権利を求めるすぐれた活動家になっている、そして政治学協会(IOP)は研究員として彼女の選択を発表する声明で彼女が「軍隊でLGBTQ(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー、ジェンダークイア)であることの問題」を持ち出すバランスの取れた見方を特にほめそやした。しかしながら2日後、マニングの招きを取り消して、超党派の国家安全保障主流派からの反動に屈した。

勇敢な行動主義を沈黙させる類似した試みは、現在、別のアメリカの大きな協会、NFL(ナショナル・フットボール・リーグ)で長々と繰り出されている。新たに始まるフットボールシーズンに3週間、サンフランシスコ49ersの前クォターバック、コリン・キャパニックはまだNFLの名簿にポジションを見つけられないでいる。昨年、キャパニックは警察の残虐行為と人種的な不当行為への抗議として国歌にはひざまずくことを始めた。彼の行動は国中の市民権活動家から賞賛を得る、それ以上にあらゆるレベルで仲間のアスリーツによる同様の抗議のきっかけになる。だが、今週アラバマの集会で彼を「クソ野郎(son of a bitch)」と呼んだトランプ大統領を含め、右派勢力の多くを激怒させもして、オフシーズンの間、チームに雇われなかった。

キャパニックの追放は功績に基づくとの主張にもかかわらず、ESPNの記者、Bill Barnwellは最近、統計を吟味して、「2016年にキャパニックがしたようにプレイするクォーターバックは吸収合併後の現代NFLにはただの一人もいなかった」と結論を下した。ネーション誌のスポーツ欄の編集主任Dave Zirinが書いたように、「まったく明快で見てわかるとおり、私たちが経験するのはコリン・キャパニックを失業状態にさせておくためにNFLのオーナーが共謀する状況です。」

実にみごとにマニングとキャパニックはおどされるのを断った。ハーバードが彼女を招くのを取り消したあと、マニングは「これは軍・警察・諜報機関国家であるように見えるものです… 思い知らせる、思い知らせないことをthe @ciaが決定します。」とツイートした。キャパニックは彼の財政的貢献が現在100万ドルに近づくことで、社会正義の大義(運動)に時間と金を寄付し続ける。団結を示すことで、NFL選手協会(組合)がシーズンの最初の週のあいだ、最優秀選手としてキャパニックに名誉を与え、彼の「寄付と草の根の援助活動を通してサービスが行き届いていないコミュニティに法的(公的)な権限を与えることへの肩入れ」を賞賛した。そしてトランプのコメントに答えて、リーグ中の何十人もの追加の選手が日曜にひざまずいた。(彼らに味方して、多くのチーム・オーナーが抗議する彼らの選手の権利を公然と支持した。)

さらに、ハーバードはマニングへのオファーが誤りだったと決めたとはいえ、リポーターを力ずくでつかまえてウソをついたトランプ前選挙戦マネージャーのCorey Lewandowskiは客員研究員としてつとめ続ける。ショーン・スパイサーもまた続ける。マニングへの招待を取り消すとのハーバードの決定はCIA元副長官マイケル・モレルの有名な辞任によって動かされた。マイケル・モレルは“拡張尋問テクニック”が役に立つというよりはむしろ害になった圧倒的証拠を拒絶するのに、CIA捜査官は拷問に関与しなかったと主張した。そしてインターセプト共同創始者のグレン・グリーンウォルドが指摘するように、国をだましてイラク戦争をさせた元ジョージ・W・ブッシュ政府当局者の仲間は、現在、中枢のメディア販路や大学機関で割の良い仕事(役職)を享有する。(元CIAのマイケル・モレルが抗議の意味でハーバード大を辞任、またCIA長官マイク・ポンペオが同大学での講演をキャンセルするなどの圧力があった。)

これらの時代によく見られたように予想外にこの真実と権力間の常道を踏み外した力は不穏によく見かける。それどころか、マニングとキャパニックは現行の大統領執務室の占有者となにも関係がないから彼らの見せしめは特に目立っている。それよりも彼らは、真実を不都合(迷惑な事柄)またはさらに悪いことに阻止すべき敵とみなして処理するアメリカ最強の機関の一部に起因する腐敗行為(汚職)の正常化の結果である。

https://www.washingtonpost.com/opinions/fearlessly-speaking-truth-to-power/2017/09/26/32e18b1e-a22f-11e7-b14f-f41773cd5a14_story.html?utm_term=.dbb6f10e438d

△9月18日 AFP:米ロサンゼルスで17日行われた第69回エミー賞の授賞式に7月に辞任したショーン・スパイサー前米大統領報道官がサプライズ登場し、報道官時代に物議を醸した発言をもじったコメントを披露してかつての仇敵といえるコメディアンらをはじめ聴衆を大いに沸かせた。
コメディアンのスティーブン・コルベア氏が政治色の濃いオープニングトークを展開する中、授賞式のガラ・イベントをテレビで見ている人は何人いるだろうかと問い掛けた次の瞬間、ホワイトハウスの記者会見で使われるものをまねた演台と共にスパイサー氏が舞台に登場。「今回のエミー賞の聴衆は過去最大になるだろう。以上。会場でも、世界中でもだ」と述べた。
これは、スパイサー氏が大統領報道官に就任した直後、ドナルド・トランプ大統領の就任式の人出について行った発言をもじったものだ。就任式の聴衆が少なかったことはテレビの映像や写真などからも明らかだったが、トランプ氏はメディアが実際より少なく見せたなどと批判。これを受け、定例会見でトランプ氏を擁護したスパイサー氏は「今回の大統領就任式の聴衆は過去最大だった。以上。会場でも、世界中でもだ」と述べ、米国民を絶句させた。
この発言はテレビで格好のネタにされ、コメディー番組ではスパイサー氏の物まねが定番の笑いとなった。

「サタデー・ナイト・ライブ」は今回のエミー賞でコメディーシリーズ部門作品賞を受賞。マッカーシーさんは「動揺したスパイサー氏」の物まねで「クリエイティブ・アーツ・エミー賞」を受賞した。
また同番組からは、ヒラリー・クリントン元国務長官に扮したケイト・マッキノンさんがコメディーシリーズ部門の助演女優賞を、トランプ氏に扮したアレック・ボールドウィンさんが同部門の助演男優賞を受賞した。